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「過程」と「結果」

人生において、生きていれば様々な
「過程」と「結果」に出会うだろう。


ところでこれを目にしてくれている方は
「過程」と「結果」ならどちらに重きを置いているだろう。


「過程」とは「結果」に至るまでの道のり。
道程。「結果」に辿り着くまでに何を考え、
何に対して行動してきたかという記録。

「結果」とは「過程」を終えた先にある結論。
結果が全て。終わりよければすべてよし。
そんな言葉もある程大切にされてきたこと。


僕はどちらかと言えば「結果」に重きを置いてしまうタイプ。
だってそれが一番重要で、その結果次第では次の手を考えないといけなくなるから。


子ども時代、ほとんどの人は「過程」を大切にする。

数学のテストを思い出してみて欲しい。
答えとなる数字だけ書いても、満点はもらえない。
その「結果」となる答えの数字に辿り着くまでの式、公式をきちんと書くことで満点をもらえる。

期末の内申点もそう。
例えテストで満点を取れても、内申点という「結果」はそれだけでは決まらない。
授業態度や参加姿勢、提出物の取り組みなどの「過程」も評価され、それらが組み込まれて「内申点という結果」が初めて出る。


大人はどうだろう。
日本の企業で、「過程」を評価してもらえるところはどれほどあるだろうか。

例えば1億円の商談をしている営業マンがいる。
この営業マンは自分の持てる力を最大限使ったが、相見積もりのかけられた競合他社に商談をとられてしまった。
この営業マンは自分の力量のできる限りを尽くしたが、このできる限りを褒めてくれる上司、企業はあるだろうか。
結論から言うと「ほぼ99%ない」だろう。

どんな大手企業でも売上1億円は欲しいだろう。
この商談を逃したとなれば、
「なんでウチが獲得できなかったんだ」
「お前はどういう管理をしていたんだ」
「競合にとられたということは、お前の責任だろう」
想像に易い言葉はいくらでも想像がつく。

「ドンマイドンマイ。お前はアレとかコレとか頑張ってたもんな。タイミングの問題だったよ。」
と励ましてくれる上司や企業はなかなか居ない。


つまり我々大人は結果を評価される生き物で、
子どもは過程を評価されることが多いという本質的に違った生き物なのだ。


子どもを褒めるとき、叱るとき。
大人は「結果に対して」その行動を行う。

「テストで満点をとれたのか!凄いね!」
「内申点オール5だなんて!優秀だ!」

その「結果」を得るまでに努力した子どもの姿、「過程」を褒める大人はなかなか居ない。
それは大人が「結果」のみを求める生き物だからであって、そこで「過程」を求めた子どもとのすれ違いを起こす。

子どもの成長を促したいならば、
結果を褒めるのももちろんであるが、その過程を褒められると子どもは「このやり方は間違っていない(間違えているんだ)」と初めて理解する。

「分からない事が分からない」と同じで、
頭ごなしに「勉強しろ!」「なんでこんな点数なんだ!」と叱りつけても子どもは成長しない。


また新卒の社会人1年生もこの壁によく当たる。
いままで出席や授業態度、定期テストと「過程」で評価されてきて「履修完了という結果」に繋がった学生時代と違い、いきなり「結果」のみを求められるようになる。
「学生気分が抜けてない」などと言われることもある。

ただ、これは間違いである。
大人が、合わせて評価するべき「過程」を軽視しているのである。

過程を蔑ろにすれば、クオリティの低い結果が伴う。
大人はその場凌ぎでも、そのクオリティで相手の満足たればそれで良しとする。

それではスキルアップには繋がらない。
それどころか、その「過程」を過ごす人間は怠惰となり企業自体に悪影響をもたらす。

全体的に見たとき、
企業のため、引いては日本のため、世界のために必要となってくるのは
「その結論に至るまでの過程を含めた結果」である。

大人は本質的にはこれに気づいている。
気づいていて尚、向き合わず、「結果」のみに向き合っている。

子どもは子どもながら、大切な事を理解している。
「内申点オール5をとる」という「結果」のための「過程」を大切にし、その過程を楽しもうとする努力さえ見せる。

大人になると人はズルくなる。
大切なものが見えていた人の目も濁り、
目の前の事しか捉えられなくなる。

しかし、だからこそ人の避けて通るこの道を大切にする人は成功する。

結果だけを求めるのではなく、
その過程を大切にし、理解し合い、
楽しもうとする。


これが出来る大人は何をしても成功する。
何故なら周りの人間がやらないから。突出する。

僕の見てきた限り、起業者にはこの気質のある人が多い。

起業まで至らずとも、インセンティブのあるタイプの営業職などで働く人にもこのタイプは向く。

使われる側、として漫然と日々を過ごし、
澱んだ結果を求めるのではなく
過程を動かし、自分が使ってやるくらいの構えで
明るい結果を求めて動く人間が増える事を祈る。



Twitter👉@_kira_boshi_

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