お題「響く礼節をペンペンしてみる」

【考えすぎ】(410文字)

「なんだこのダイイングメッセージは」
「響く礼節をペンペンしてみる、と書かれていますね。死ぬ間際に書いたものにしては画数が多い…響く礼節ってなんでしょうか。ペンペンはともかく」

「いや、礼節に捉われてはいかん。もしかしたらセツではなくフシとよむのではないか？」
「響くレイフシ、ですか？」
「いや、礼も…もしかしたら札の書き間違いでは？なにしろ死ぬ間際だからな…とすると、響くフダフシと読めるぞ！」
「ますます意味不明ですよ」
「いや、フダの木は俺の田舎にある」
「え？」
「響くフダフシをペンペンしてみる…と？何かが起こるかもしれん！」
「警部！待ってください！」

二人は車を飛ばし、警部の田舎に到着した。
警部は実家のばあちゃんに村一番のフダの木まで案内してもらい、木の節をペンペンしてみた。

……しかしなにも起こらない。

案内してくれたばあちゃんは、それを見てのんびりと言った。
「暑いとおかしゅうなるね」
そして二人の頭をペンペンとたたいた。

おわり

(2023/8/2 作)

『たらはかに』様の7/30～8/5のイベントに参加させていただきました☆
今回は裏お題です～
前回、
『毎週のお題もおかしいのかどうかわかんなくなってきてますー。』
と書きましたが…
このお題はやっぱりおかしいでしょう……　(ノД`)・゜・。

そんなわけで、前作同様「暑いとおかしくなる」シリーズでまとめました。

※ちなみにフダの木なんて、ありません(;・∀・)ふぃっくしょーん