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「国語のひろば」の振り返り②-読書会の反響と成果-

こんにちは!
今日は「国語のひろば」の振り返り第二弾。
読書会の最後の日に実施したアンケートの結果を公表します。

(第一弾の記事はこちら↓)

アンケート結果

記入時間が10分しかなく回答は任意だったのですが、これだけの感想が集まりました。本当にありがたく思います。

娘は明るくみんなで話すことは楽しくできるのに、いざ自分の意見を言う場面になると周囲の視線を気にして途端に発言を控えてしまいます。
間違いを人に見られるのが嫌な面があるようです。
そんなAが、読書会ではあんなに話すのを見て驚きました。
読書会で書いた6回分の作文を一冊のノートにまとめたいと自分から言い出して、苦手だった作文が今は楽しいと言っています。

Aさん(小5)のお母さま

Bは国語が好きなのですが、中学受験の勉強にはまだなかなか前向きになれないようです。
そんな娘にとって、読書会は週に1回のオアシスみたいな時間でした。いったん終了ということで残念ですが、再開したらぜひまた参加させたいです。

Bさん(小3)のお母さま

息子は本を読むことは好きなのですが、国語は苦手な方です。普段は全然文章を書かないし、本を読んだ感想を言うこともありませんでした。
でも、今日(=作文を書く日)は、すごいスピードで原稿用紙3枚も感想を書いていました。
こんなにいろんなことを考えてたんだと、親の私も初めて知って驚きました。

C君(小5)のお母さま

最初は1行しか書けなかった感想が、最後の日には4行書けるようになりました。それだけじゃなく、この間親子で旅行に行った時、宿に置いてあった宿帳に息子が自分からメッセージを書いたんです。
彼は自分から文章を書くタイプではなかったので、本当に驚きました。
読書会でみんなと話し合ったり、文章を書いて読み合う経験があったからこそ「芽が出た」んだと感じます。

D君(小5)のお母さま

Eさんは今まで自分から質問をするタイプではなかったのですが、読書会に参加するようになってからは明らかに質問の回数が増えました。
文章を読んで、自分で考えることができるようになったためか、プリントの直しも減りました。
読解力がついてきているのを感じます。

Eさん(小5)の先生

・国語の話がこんなに楽しいと思わなかった。初めて楽しい勉強だった。
・学校ではあまり気持ちを話せないけど、今日は自分の気持ちを沢山話せて嬉しかった。
・作文を書くのがいやじゃなくなった。

Aさん(小5)

作文がもっと好きになった。
・自分の作文に自信が持てるようになった。
・1人でも作文を書いてみようという気持ちになった。
・いろんな人と意見や作文を共有する機会ができて楽しかった。

Bさん(小3)

・知らない言葉を知ることができた。

C君(中1)

・『空気がなくなる日』が一番良かった。いろいろとみんなで話せてよかった。面白かったです。
・作文を書くのが楽になった。

F君(中1)

【満足度アンケート】

ただやるだけでは意味がない

以前、ある中学校の先生がこんなことをおっしゃっていました。

「私の授業ではアクティブ・ラーニングを意識しています。
でも『活動のための活動』にならないように、特に気をつけています。」

「活動のための活動」とはどういうことなのか、英語の授業を例に説明するとこんな感じ↓になります。

単元:日本や海外のSDGsについて理解する単元
活動:生徒が2人1組になって、SDGsについて英語で議論する

実態:生徒は自分の言葉で考えず、教科書のフレーズをそのまま音読するだけ
結果:SDGsについての自分なりの理解が深まらない

活動は本来、何かの目的を達成するための手段です。この単元の場合は、生徒がSDGsについて自分なりの言葉で説明できるようになる、とかですね。

でも上の例では「英語で話すこと」自体が目的になってしまっているので、活動が子どもたちの学びに繋がっていません。

読書会でも同じことが言えます。
ただ子どもたちを集めて本を読むだけでは、得られるものはあまりないと思っています。
むしろ発言を強制されたり、本をつまらないと感じるような経験をすれば、かえって読書が嫌いになることすらあり得ます。

読書会はあくまで手段なので、この会を通して子どもたちにどんなものを持ち帰ってほしいのか、きちんと考えた上で設計をする必要があります。
国語の先生が主催する読書会として、教育的な効果が期待できる会にしたいと思っています。

国語の専門家が作った、親子で参加できる読書会

ということで、国語のひろばでは、

・読書が楽しくなって、もっと本が読みたくなる
・読解力が向上する
・話すことや書くことが楽しくなり、表現力が向上する


という目的を達成するために、私立や国立の小中学校の授業から様々な工夫を取り入れました。

どんな工夫をしてどんな効果があったのかについては、次の記事で書こうと思います。

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