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東京うぐいす紀行~正岡子規庵を訪ねて~


 コロナ禍になる前のさる四月の東京旅行のことです。

 旅先であてを探す旅、それこそ旅の醍醐味であると私は思います。その中でもこの旅行の二日目は旅を成功させる金筋とでも呼べる道筋を歩くことができました。

 まず、私は持病の治癒のため、早朝の巣鴨に降り立ちました。ナイスミドルの原宿と呼ばれる巣鴨に降りたちました。

 登校する幾人かの小中学生とすれ違います。平日ですよ、と学生たちは告げていましたがさすが観光地の巣鴨、とげぬき地蔵。はやばやとおじさんがお守り袋の屋台を出していました。

 お地蔵さんを拭くことによって厄を払うようです。白い手拭いを携えてお地蔵さんの頭をお拭きしました。私は頭が悪いのです。とげを抜くのとは関係ないかもしれないが頭を直してほしいのであります。

 とまあ、信心はこれくらいにして次は上野駅に降り立ちました。広くて清潔な上野公園でした。地元ではちょっとお目にかかれない清潔さでありました。

 美術館も博物館も空いていない時間帯、武蔵野美大生でもない私はスタバで時間をつぶしました。帰りの新幹線は十三時半発。
 九時開館の国立博物館と、鶯谷にある根岸の子規庵に午前中だけでいきたいのであります。

 私の正岡子規への人物評はこちら↑↑↑

 毎回不味いと思うのにチャイラテを頼んでしまうおのぼりさんの私は、ノボルさん(正岡子規の本名)の家まで上野から徒歩で行けることを発見しつつ、超高速で国立科学博物館を見てまわりました。国立科学博物館は圧倒的なスケールと発見の連続であった。あまりに超濃密度の空間を高速で見たため、感想もこれくらいしか言えません。

 さて上野から歩いて、鶯谷の怪しげなラブホ街を通り抜けて辿り着いた子規庵です。なんともしみじみとするいい場所でした。

 六尺の彼の宇宙を体感することで私の煩悩は一つ晴れた気がしました。タダで糸瓜の種をもらいました。
 しかし、タダより怖いものはないことを知りました。糸瓜の種は我が家で発芽し、私を喜ばせたましたが、成長するかしないかわからぬうちに庭の整理にあい、あっさり無くなったのです。

 子規の糸瓜は我が家には根付きませんでした。根付いたところでもし病で寝付いた私が「ヘチマの水もとらざりき…」と言わずにすんでよかったと思えばよいのですが……。
 東京駅では家族へのお土産、という名目でマシュマログミという自分が食べたいだけの変なお菓子を買いました。

 そして寿司。江戸前です。築地ではないが東京寿司です。寿司を食べました。寿司は大阪でも東京でも美味しいということがわかりました。今も猛烈に寿司が食べたいです。


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