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一刻も早く見るべき「すばらしき世界」


先ほど「すばらしき世界」を鑑賞しました。
胸がいっぱいになり、ふいに涙を流してしまうシーンがいくつかあり、もっと早く観ればよかったと思いました。

何が素晴らしかったかというと、まだ観ていない人はこのページを読まずに早く映画を見て欲しい。
※わたしはAmazonプライムで鑑賞しました

緩急つけたストーリーも、ところどころに織り込まれる街の背景、そして役者、音楽、脚本、全てが素晴らしかったです。

役所広司さんが演じる三上は短期で不器用だけど真っ直ぐな性格。真っ直ぐすぎるが故に損得勘定で考えることができず、13年の服役を経て社会に溶け込むことに苦悩する。

そんな彼に関わる人間もまた人間らしく、そのへんにいそうな人ばかりでとてもよかった。

誰もが己にできる範囲で三上を支えようとする。就職祝いのシーンでは、彼をほっとかない周りの人間の温かさにジーンとくるし、仲野太賀さん演じる角田が三上の背中を洗いながら思いを堪えきれず伝え切るシーンでは気づけば泣いていた。

本作は気づけば涙流れる映画だった。
キムラ緑子さん演じる下稲葉の奥さんが言っていたように、この世の中は理不尽なことばかり。

理不尽なことばかりだけど、温かい心を持った人がたくさんいる。他の職員をいじめていた介護職員だって自分では正義だと思って正しい行いをしてるつもりで、でもそれはいじめられている側や三上からすると間違っている行為な訳で。

理不尽をあげるとキリがないこの世の中だけど、やっぱりわたしが映画を観終わって思ったことは、すばらしき世界だなと。

心の中がいっぱいでうまく伝えることができない映画だけど、この映画を見ると世界への見え方が少しだけ変わるんじゃないかと思った。


恥ずかしながら最近わたしも政治に対しての不満、高い税金や保険料への苛立ちで目の前の幸せや生きていることの尊さを忘れかけていました。
私たちはこんなに税金を払っていて、1回でも納税を忘れるとすぐに督促くるくせに、国会議員の脱税はなんで許されるのだろうと(これこそが今の日本の1番の理不尽だと思ってます)


でも、それはそれとして、いま大事な人と過ごせていることやのんびりと映画を楽しむ時間を持てること、何の制限もなく英語の勉強ができること、当たり前のようにスーパーへ行って夜ご飯を作れること、そのすべてが幸せだよねって改めて思えました。


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