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小学校の水泳授業の補助員をしてみて思ったこと

今年、一番下の子が小学校に上がったので、日中動けるということで、
初めて小学校のプールの補助員をさせてもらいました。

うちの小学校での補助員の仕事は、基本的には鍵を開けたり、シャワーを出したり、ゴミをとったり、監視をしたりというもので、指導の補助ではありません。
6人体制で、順番で各学年のプール授業の補助につきます。

私は、小学生の時からスイミングを習い、中学高校と水泳部、高校では水球をやり、そのあとはスイミングのバイトを経て、
上の子が小学校に上がった10年ほど前から、市民プールのレーンを貸し切って、水泳教室を開催しています。

その経験から、何か授業で先生のお手伝いができることがあれば・・・という気持ちで臨みました。

どの学年の授業も、80人〜100人くらいの生徒に対して、基本的には担任の先生が3人ほどで、補助の先生が1人いるかいないかの体制で指導をしています。

これって、水泳指導ではありえないことで、
私の感覚では、同じレベルの子たちでも、10人までが1人で見ることができる限界。
それを学校では、1人が30人ほどを受け持つ計算。

どうやって指導するんだろう???

はじめは、疑問と好奇心でいっぱいでしたが、
答えは、

指導はしない

でした。

はじめはy全員で水の掛け合いとか、浮いたりとか、忍者になる!とかで色々水慣れをした後は、(1・2年生はこの水慣れまでで終わり)
3グループくらいに分かれて、
好きに自由に泳がせているだけでした。
泳法も指定なし、もちろん、こうした方がいいよという指導もなし。

というか、できないです。あの人数では。一人ひとりに対して、指導はできないです。

溺れないように見張っているのが精一杯。

先生によっては、「お手伝いしますよ」と言った私に対して、
1グループを任せてくれる先生もいらっしゃいました。
その子達に対しては、そこで伝えられることは全て伝えてきました。
基本中の基本のことです。
でも、それさえもできていないことがたくさん。
一言声をかけてあげるだけで、断然うまく泳げるようになった子もたくさんいました。

小学校の先生って、全ての教科を指導しなくてはいけないわけですし、
水泳に関して、そんなに指導の知識を持っておられるとは正直、思えません。

私の中では、今まで自分が教わってきた、そして教えてきた水泳の指導図が頭にあったので、それとは全く違うものだったからびっくりしましたが、
小学校の授業での水泳なので、あれで仕方ないのかな、というのが正直な感想です。

5回、子供達が水に入ることを楽しめたら、それはそれで良しなのかもしれません。本当に泳げるようになりたい子は、スイミングに通うしかないですね。

学校の授業でも、もう少し工夫をすればもっといい授業ができるのではないかと思うところはあります。
たとえば私のような補助員をもっと積極的に使っていけば、水泳の指導に近いものができると思うのです。
また、水泳の授業だけは外部から指導者をお願いするというのもいいかもしれません。

でも・・・
勉強と同じで、なんとかして全員ができるようにならなくてはいけない
訳ではないので、先生方も、5回の授業を事故なく、こなすことでOKなのかもしれませんが。

それにしても、1年に1回、約2ヶ月弱、水泳の授業をするためだけに、
各小学校に立派な25mプールがあって、十分な水が入っているって、
よく考えたらとても贅沢なことですよね。改めて、日本の教育ってすごい!

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