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旅に暮らす #2 沖縄(中編)

旅というか、放浪というか、でも自分の感覚としては「暮らし」に近い。
そんな日々の断片を綴った手記を。

主観が、偏見の混ざった考えが、ふんだんに盛り込まれていますが悪しからず。


9/21~9/28   YUMYUM  gardenでボランティア滞在


9/30~10/5     中山コーヒー園でボランティア滞在




9/22

気持ちの良い朝。洗濯を回し(洗濯機あるって本当に便利でありがたい)、コーヒーを入れ、南米旅のnoteを投稿。

仕事開始。廃材をひたすら燃やしていく作業、汗がやばい。木パレットを分解したり、長すぎる材をドラム缶に収まる長さに切って火の中に入れる。ある程度満タンになったらしばらく放っておいてその間は別の作業。


ファイヤー


オーナーのひでさんは、4~5年前くらいから沖縄に移住してきて、その前はずっと東京の江東区だったらしい。シェアハウス経営してたと。

若い頃から、いつか子育てしたいという意識がけっこう強くあったって。海が好き、寒いところが大の苦手、時間のゆるい感じが好き、子育てしやすい環境、そんなこんなで沖縄を選んで移住したらしい。

なんて素敵な表情

沖縄は海外でバックパッカーしてた人が居心地よくて移住するケースが結構あるらしい。気持ちがとってもよくわかる気がする。あまり日本にいる感じがしない。南国とくくっていいのかわからないけど、それ特有のどことなく楽観的な空気が流れているし、初めて会う人でも気軽に友達って言っちゃうような感じが伝わってくる。


9/23

週末は仕事お休み。ヒデさん娘のゆづきも一緒にお出かけ。川の音楽会に行ってきた。楽しかった。

みんなで椅子やらクッションやらを運んで


川でハンドパンの演奏を聴く


なるべく裸足でいる生活もめちゃいい。気持ちいい。

夜はバーベキュー。楽しすぎた。幸せすぎる。こんな幸せな生活していて大丈夫か、とちょっと思ったりした。味わえるだけ存分に味わわせてもらっていた。

ヒデさん、ゆづきを保育園に通わせてると関わる時間は保育園の先生のほうが長いから、むしろ人の子供を自分も見てるみたいな感じになるって言ってた。もっと一緒に過ごす時間を増やしたいって。

乳母さんが育てるのが一般的だった時代とかあるよなあと思うと、「自分の子供は自分で育てるものだ」みたいな意識は現代人特有な可能性あるかな?とか、想像が膨らむ。

このあたりは、コテンラジオの「教育の歴史」シリーズがめちゃくちゃおもしろい。これは教育に興味ある人もない人も、おもしろいんじゃないかと。人間として当たり前だと思っていたことが覆されたり。


3日くらい一緒に過ごしたふーちゃんが去り、新しくトミーファミリーが到着した。トミー、奥さんのかおぴん、娘さんくーちゃん。トミーはICチップが手に入っていて、生活保護を受けながら自分でベーシックインカム実験している、なかなかの変わり者(笑)


9/24

夜はBBQ。火を炊いたり、炭で焼いた肉や野菜を食べたり、すごく純粋な、本能的な喜びを感じる。トミー家が寝た後、ヒデさんと奥さんのサンディさんととだらだら夜おしゃべり。本当に贅沢な時間だった。食べ物も寝るところの心配もなく、ただただ目の前にいる人の話に耳を傾け、自分がしっくりくる言葉を探して発している、そういう対話の時間を持てること。


9/26

今日電気工事に来た2人組は絶妙にチームワークが悪いみたいで、お互いを責め合いながら仕事をしている。ちょっと気の毒な気持ちになりつつ、なんだかコミカルに見えておもしろくもある。


お昼ごはんに行くため、ちょっと車で15分くらい移動しているだけで、海や山を見て心がほぐれて満ち足りた気持ちになる。雨が土の中にじんわり染み込んでいくような感じで、身体全体に広がっていく充実感がある。


9/28

YUMYUM最後の日。朝からレイズドベッドを仕上げ、気合を入れてタイヤを掘り出し、ペンキを塗って休憩もらったあとレイズドベッド2つ目をやったりした。


木の枠をつくるところからやらせていただく。雑草を抑えるための段ボールを敷くとか、土の中に軽石の層をつくって水と空気の通り道をつくるとか、たくさん勉強になった。


掘り出されたタイヤたち


昼休憩では中学時代からずっと仲良くしてもらっている友人、夜は去年半年くらい定期的に話をしていた3人組、そして深夜には高校時代の後輩と電話した。(普段はこんなに話さないけど。)

大事だと思える好きな人たちがいる、すごく幸せでありがたいこと。

トミーたちとの最後の晩ごはんも素敵だった。ヒデさんとの別れも名残惜しい。ひかるくんにも手紙を書いた。沖縄も魅力に溢れすぎた場所だ、とつくづく思う。


9/29

朝、YUMYUMと一旦のさようなら。


去年海士町に暮らしていた時の大好きな友達が大学の友達と沖縄に来るとのことだったので、午後から合流して一緒に遊ぶ。

気まぐれで行き先を決め、たまたま見つけた海辺で夕日を眺め、懐メロを流しながら夜のドライブ。朝の4時くらいまで2人の話をたくさん聴かせてもらった。いろんな感情を味わった時間だった。2人に感謝。


気持ちよさそう
こいつも気持ちよさそう


9/30

朝、2人を空港まで送ったあと北部へ戻る。名護市にある、中山コーヒー園へ。バイバイして1人で運転していると、気持ちよい寂しさを感じる。

中山コーヒー園に到着し、いただいたお弁当を食べる。
自分がすごくせかせかしているのがわかる。落ち着いてない。食べるのが早い。ゆっくり噛むことを意識してもすぐ早くなってる。身体がまだ慣れていないのかな。時間が解決することに任せようと思う。

森の音に耳を澄ませ、木や草や蝶を見て、徐々に落ち着いたリズムに戻っていきたい。


食べ終わって、目をつぶって、呼吸や内臓、身体の感覚に意識を向ける。馴染んでくる。よかった、ひと安心。この土地に入っていく準備が少しずつ整っていくような気がする。蚊にもさされた。ウェルカム?されてるってことにしよう。


10/1

オンラインの場で、やや違和感が残った。久しぶりにちょっとだけ気分が下がるという体験。メタ認知して、ああ今気分下がってるなあ、そういうこともある、これはこれだーとやっていく。

10/3

沖縄ではよく食べられる青パパイヤ(完熟する前の緑色のパパイヤ)を食べてみた。千切りにしてポン酢でシャキシャキ食べるのと、コロコロした形に切ってスープに。どちらもおいしかった。

デッキの修繕をしていると、ヤモリは毎日、不思議なトカゲやイモリにも毎日出会う。もちろんミミズやゴキブリ、アリの大群もいるのだけれど。「クロイワトカゲモドキ」とか、「リュウキュウキノボリトカゲ」とか「イボイモリ」とか、これまでに見たことない生き物とたくさん出会えてそれが楽しい。


とても立派なヘゴがたくさん

10/5

早朝、UEFAチャンピオンズリーグをみてる。まだ外は真っ暗。街の方に動く光が見える。車のライトだろう。なんだか幻想的。




記事を読んでいただきありがとうございます。僕の体験が僕の中だけにとどまらず、図書館に並べられている本のように、気になった人の手にもとってもらえるものになったら嬉しいです。おもしろいと思ったら、ご友人やお知り合いの方にぜひ紹介してほしいです。

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