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完璧を求めず、視線を上げろ

能力があって、人柄が良くて、社会的にも評価されていて、なんでもできる。

完璧なヒーローを求める。そんな価値観をちらほら見聞きします。そういう価値観を背景にした発言を聞くたびに、大変だなと感じます。

完璧を求めるってことは、無意識に相手の粗探しをずっと続けることだと思います。完全無欠であるためには、欠陥がないかをチェックしなくてはいけません。

だから、「すごい!すごい!」と称賛しながら、どこか冷たい目で見つめます。そして、万が一完璧さを損なうような行動をした途端、ヒーローはこき下ろされてしまう。持ち上げていた人が「裏切られた」とまるで被害者のように語る様を見たことがありますが、やるせない気になります。

欠陥があるものだと思うくらいで関わっていく方が、お互いに楽でしょう。

寒い日が続いていたせいで、例年よりも少し遅めに咲いた桜の下で、老夫婦が写真を撮っていました。ぎこちなく何度か撮り直しながらも穏やかに笑う姿に、不思議と頬が緩みました。

今の時期、なんとなく気分が優れない時は、視線を上げてみれば、気分も晴れることでしょう。

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