普通の大人にもなれなかった。

遠い未来のために良い社会を目指すより、自分のことだけを考えて生きている方が幸せそう。自分のことだけを考えて今を生きる方が、難しいことを考えるより軽く前に進めそう。

大人って、(女でも)年収500万くらいで、一人暮らししていて、欲しい時に欲しいものを買える。30歳くらいになったら結婚して、子どもを産む。そうやって普通に暮らす。子どもの頃は大人ってそんなものだと思ってたけど、全然違った。

私の世代は生まれてからずっと不景気で、物価は上がっても給料は上がらない。ニュースから聞こえる「最低賃金、過去最高の上げ幅」に期待してみても、上がったのは「3円」とか。ばーか ばーか。あんなに会議しておいて、たった3円で過去最高の上げ幅…ばーーか。

地方と都会では生活水準が違うといっても、最低賃金800円台の求人を見ると落ち込む。1時間働いて900円しか稼げない国に明るい未来が来るのか…?労働者不足なのに900円で外国人が来てくれるのか…?

海外の差別や暴力に反対しながら、国内では文化だと受け入れてしまう人への不信感。

女子大だからなのか、大学の同級生は結婚している人の方が少ない。私も将来を不安に思う。老後の安定とやりたいことの狭間でいつも悩んでいる。

景気の良い時代ってどんな生活だったんだろう。もし景気が良かったら、私も結婚したかっただろうか。老後の生活を悩まず今を選択しただろうか。

 上下スウェットのパジャマを着る。自分がダメ人間みたいに思えてくる。鏡に映る自分も、窓に反射する自分も、ミシュランのキャラクターみたいで嫌になる。
ダボダボのスウェットを着て休日を過ごすと、出来損ないの人間に思えてくる。グレーという色が良くないのかも。着膨れするから、裏起毛なのもよくないかも。

家にいる時くらい何でもいいけど、
どうでも良くなったら負けになる気がして。

前に書いた、道に落ちていた銀杏がなくなっていた。誰が片付けたんだろう。落ちて当然の如く踏み潰された銀杏さえ悲しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?