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【詩】粧う

アザミの花が吹いた粉(こ)を頬紅に

差して 眦(まなじり)に影を

つけて 

蝶々の鱗粉を白粉(おしろい)に

にきびの跡には黄色い蝶のを

のせて

たんぽぽを化粧筆にしてはたいた

イチイの蜜を艶出しに薬指で

えぐり

山葡萄を見上げながら唇をつついた

指に巻きつけた蜘蛛の糸で

落として

ふきの葉に溜まった露(つゆ)で肌を整えた

暑くなったら

蜻蛉(とんぼ)の羽で皮脂(あぶら)を取るの


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