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プロジェクトとしてのモノづくりを学ぶためのワークショップ

プロジェクトという単位でチームでモノづくりをするとはどういう事なのか。何が重要でどんなことが必要になるのか。実際のモノづくりを通してそれを知ってもらうためのワークショップの事例です。

用意するもの

・積み木、レゴブロックのような、パーツ組み合わせてモノづくりができるおもちゃ
例えばこういうの

・上記のような組み立て式のおもちゃをグループの数だけ用意する
・付属の作品サンプルの中から参加者に作成させる図形をいくつか選んでA3,またはA4サイズの紙に印刷しておく(ネットでもサンプル集があるのでそちらも参考に)

会場の準備

・1グループ4~5人
・講師(ファシリテーター)1人につき4グループくらいが理想
・座席はお互いが話しやすいように島の形で向かい合って座るのが理想
・各グループにA3サイズの白紙を2~4枚ほど用意(なければA3でも可)

ワーク1(みんなで組み立てる)

・制限時間10分
・作品サンプルの中から適当な完成品を各グループに渡し、グループで協力して作成してもらう
・この時に渡す完成品は全グループ同じにする
・目的は「アイスブレイク」「組み立ての難易度の把握」「及び役割分担の感覚を身に付けてもらう」の3つ

ワーク2(設計をして組み立てる)

・制限時間20~25分
・作品サンプルの中から適当な完成図を各グループに渡し、グループで協力して設計図の作成と組み立てをしてもらう
・パーツ(というかおもちゃ)は講師の方あらかじめで回収しておき、受講生は触れない状態にする
・完成図を基に、あらかじめ配布していたA3,またはA4の紙に設計図(展開図)と必要パーツ数「三角形:〇個、四角形:〇個、五角形:〇個」をまとめてもらう
・設計図が完成したら、完成図と引き換えに、設計図に書かれた必要なパーツを渡し、設計図を基に組み立てを行ってもらう

ワーク3(設計図を交換して組み立てる)

・制限時間30分
・設計図の作成15分、組み立て15分で時間を区切る
・パーツはあらかじめ講師が回収し、受講生が触れない状態にしておく
・グループごとに異なる完成図を渡す(この時、できる限りグループごとに完成図が異なることを知られないようにする)
・15分で設計図を書いてもらう
・15分後、全部のグループの完成図を回収する
・実は完成図がグループ毎に違っていたことを伝え、設計図を交換してもらう
・異なるグループが作成した設計図を基に15分で組み立てを行う

ワーク4(高さを競い合う)

・制限時間30分
・設計図の作成15分、組み立て15分で時間を区切る
・パーツはあらかじめ講師が回収し、受講生が触れない状態にしておく
・完成図は与えない
・「高さが最も高いものを作った人が勝ち」というテーマでグループ間で競い合ってもらう
・最初の15分で設計図を作る
・残りの15分でパーツを配布し、設計図通りのものを作ってもらう

振り返り

2回のワークを実施した後は振り返りを行う。
良かった点、改善点などをグループで洗い出してもらう。
・役割分担の大切さ、難しさ
・コミュニケーションの大切さ
・積極性の大切さ
・時間管理の大切さ、タイムキーパーの必要性
・リーダーの存在の大切さ
・分かりやすい展開図(設計図)を作成することの難しさ
(全体像を入れる、文章を入れる、色分けして分かりすく、などの工夫)
・目的の意識
・優先順位と時間配分
など、様々な意見が出てくる。
これらの意見を共有しつつ、必要な情報を総括してまとめる。

プロジェクトとしてのモノづくりでは、
・チームで役割分担しながら動く
・コミュニケーションが重要になる
・設計書を元に実際のモノづくりをする
・設計書を作る人とモノづくりをする人は別々になる
・設計(上流工程)が雑になると製造(組み立て)がうまくいかなくなる
・設計の工程が重要
などの特徴を知ってもらう

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