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【北の味#8】最果ての街の「オランダせんべい」(藤沢チヒロ)

最果て、っていったら、根室の皆さんに怒られるでしょうか…
札幌住まいだととくに、稚内と根室あたりは「最果て」感があって、憧れの街です。移住7年目にして未踏の地。
そしてその根室の人々にこよなく愛されているというお菓子が「オランダせんべい」です。
「オランダ」の由来は、長崎から北前船のルートで伝わったから…ほか諸説紛々。

あえて断言してしまうんですが、これぞ和製ワッフルであります。
黒砂糖風味の小麦粉の生地を、重曹で膨らませたシンプルなお菓子なのですが、なんでこんなにやみつきになってしまうのか。クニャクニャ、もっちりした食感、溝に沿ってちぎって食べるんですがなかなか噛み切れない。(歯茎の弱い方は注意が必要かも)
噛みしめるほどに滋味深いあじわい…根室には縁もゆかりもないのですが、たべるとホッとするのです。

本店は根室にあるのですが、のれん分けした息子さん?のお店が札幌の琴似にあり、そこの工場でも、焼きたてのオランダせんべいが1枚70円で食べられるそう。札幌都心部では大通地下街の「きたキッチン」や、ノルベサ1Fの「北海道くらし百貨店」で扱っていて、直売店舗より30~50円高いけれど、私はいつもここで買っています。
本州では、有楽町のどさんこプラザで買えるという情報がありました。

見た目ほんとに素朴なんですが、ハマるひとは絶対いると思うオランダせんべい。よくみると、金型の文様もさまざまで面白いし、パッケージの北海道の地図に北方四島がしっかり描かれているのも根室っぽい。
ローカルおやつの中でもイチオシの一品です。いつか本場で頬張りたいな。

端谷菓子店(根室)
株式会社はしや(札幌)

藤沢チヒロ
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