「Kita Alps Traverse Route」公式note

「Kita Alps Traverse route」を育む水と森、山と街、自然と人の共…

「Kita Alps Traverse Route」公式note

「Kita Alps Traverse route」を育む水と森、山と街、自然と人の共生の姿を、旅のストーリーと共に発信していきます。

最近の記事

手がかかる、それでも手をかける。e-bikeでめぐる飛騨国府の暮らし

前回のエピソードはこちら 枝も葉も、余すところなく。循環していく畑 今日も朝から杉山さんのサイクリングツアーに参加する。 朝一番に向かったのは、国府の農家さん、「野村農園」の畑。昨日の夜に、地元のスーパーで買って食べた野菜はもしかしたらここの畑で採れたものかも?なんて考えながら挨拶に向かう。  この日はちょうど、収穫してきた枝豆の出荷前の剪定作業をしているところだった。そのまま作業の様子を見学させてもらう。 枝豆といえば、いつも塩茹でされたものを食べるだけだったので、こん

    • 町を巡るあたらしい息吹を感じて。e-bikeで周る飛騨国府の暮らし

      風を切って進む自転車は、里山の風景の中へ  宮川朝市で朝食を済ませ、日中は飛騨高山の古い町並みを観光して周ったら、二駅隣の飛騨国府へ。今回の旅の目玉は、e-bikeで周るサイクリングツアーだ。ツアーガイドの杉山さんに出迎えてもらい、早速自転車に乗る。  今まで旅行といえば自分の足で周るか車を借りて移動するかだったから、自転車のツアーというのは新鮮だ。行き先は、ガイドの杉山さんにお任せした。今日は、飛騨で暮らす人たちを巡っていくらしい。一体どんな旅になるんだろう。  駅を出

      • ほろ酔い気分ではしご酒。私の中の「飛騨高山っぽさ」が覆る夜

        扉を開けたら別世界 そろそろどこか旅行がしたいな、と思っていたら、「私の地元に遊びに来ない?」と友人から連絡が来た。 「地元どこだっけ?たしか飛騨って言ってたよね、高山?」 「うん、高山だけど古い町並みとかじゃなくて飛騨国府ってとこ。サイクリングのツアーが始まったらしくて面白そうなの。でも、街にも行こうよ。案内するよ」  就職を機に地元を離れたという友人は、最近ちょこちょこ飛騨高山に帰っているらしい。高山は、学生の頃に一度旅行に行ったことがある。古い町並みに、飛騨牛に地酒

        • 私なりのアウトドアって?上高地の緑を浴びる

          特別な装備はいらない道だけど アラームが鳴る前に、鳥の声で目が覚めた。宿のベッドから起き上がると、窓から気持ちいい風が吹き込んできた。友人を起こし、身支度と朝食を済ませる。今日はお昼前に上高地を散策する予定。朝が弱めな友人は、まだ眠そうな目をこすりながら、のそのそとパンを口に運んでいる  荷物をまとめ、乗鞍高原から上高地までの道のりを調べる。同じ松本市だし、イメージでは近そうだと思っていたけれど、どうやら意外と乗り換えが面倒らしい。 「当日調べれば行けるでしょと思ってたけど

        手がかかる、それでも手をかける。e-bikeでめぐる飛騨国府の暮らし

          「氷の音を聴いたことがある?」乗鞍高原で耳を澄まして

          山と共に暮らすために 「着いたよ、乗鞍高原」と隣に座っていた友人に声をかけられてハッと目が覚める。松本から電車とバスを乗り継いで約一時間半、いつの間にかウトウト眠ってしまった。荷物をまとめてバスを降りると、風がひんやりとして気持ちいい。街とはやっぱり空気がちがうみたいだ。  「ちょっと冷たいもの飲みたくない?」と友人に提案されて、宿に荷物を置きに行く前に、バスを降りてすぐのカフェ「GiFT NORiKURA」に立ち寄った。ヤギのジェラートが気になるけれど、乗鞍高原に来る前に

          「氷の音を聴いたことがある?」乗鞍高原で耳を澄まして

          流れる水のように、夏の松本を歩く

          湧き水に誘われて 高速バスに揺られること数時間。松本駅に降り立って、ふぅ、と一息つくと、吸い込んだ空気が軽い気がした。梅雨があけたばかりの暑い日だけれど、私の住んでいる街よりも標高が高いせいだろうか。あたりまえに山が見える景色が新鮮だ。  電車で松本までやってきた友人と、改札で待ち合わせ。「久しぶりだね」なんて会話もそこそこに、荷物を預けて早速街に出る。路地裏を抜けて最初に向かったのは、かつての繁華街だという「うら町」。今も営業しているのかな? 時代に取り残されたようなレト

          流れる水のように、夏の松本を歩く