友達がフェレットを飼いました。
  彼女は、子供のころから実家でワンコを飼っていましたが、一人暮らしを始めたら、アパートが犬猫禁止だったので、モルモットを飼ってみましたが、もうちょっと意思の疎通ができるペットがいいなと思っていました。
  その後、マンションに引っ越したのをきっかけに、2匹のフェレットさんを迎えたのでした。
  モルモットの延長の小動物ぐらいのつもりで飼い始めたフェレットですが、それは犬ともモルモットとも全然勝手が違いました。
  肉食獣なので、当然牙があり本気で噛まれると血が出てしまいますが、犬ほど頭はよくないので、友達はものすごく辛抱強くしつけをしました。
  その方法というのが、強く噛んだ時にすかさず捕まえて、フェレットの口をあけて、その舌をつまむという、なかなかワイルドな手法でした。
  こうした教育の甲斐あり、フェレットさんたちは、彼女を噛まなくなりました。
ただし、噛まないのは、あくまで彼女だけで、お客さんには噛みつきました。まぁ、アマガミでしたが…。
  初めてゲージから出した時、フェレットさんたちは、キッチンの一番奥を自分たちのトイレと決めてしまったので、そこには常にペットシーツが敷かれることとなりました。
  フェレットさんたちは、狭い所に入るのか大好きで、棚の低い位置に置かれていた置物の裏を通ろうとして、置いてあったもの全部落としたり、食品をストックしている引き出しに入りこんで、中の食品を引き出しの裏側に落として、賞味期限切れにしたりしました。
  なので友達の部屋は、余計なものを置かないスッキリとした部屋になりました。
  私が遊びに行った時は、フェレットさんが私のバッグに入ろうと、果敢にチャレンジしていました。
「バッグの口はファスナーとマグネットの二重構造になっているので無理でしょ」
と私が言うと、友達は、
「フェレットはお馬鹿だからあきらめないよ」と笑いながら言いました。
それから、5分かけてフェレットさんは、バッグの中に入りました。お見事！