「不安」は解消されない
「どうして会社を辞められたんですか?」
「不安じゃなかったんですか?」
「どうやって不安を解消したんですか?」
昨年の10月末で会社を辞めてから、たくさんの人に質問されました。それを聞くたびに、ああ、みんな本当は会社を辞めたいのに、辞められなくってつらいのかもしれないなあ、とぼんやり思ったりする私。
かつて、私も、辞められなかったひとりです。
辞めたいけれど、不安で、不安で不安でたまらなくて、どうしても辞められなかった。
給料がいいというだけでしがみついていたブラック企業。
本が好きなだけでは務まらないとやってみて気付いた書店バイト。
ぎすぎすした空気で満たされた経理・総務部。
有給申請が社長の機嫌で通ったり通らなかったりするパソコンスクール。
私、働くのぜんぜん楽しくなかったんです。生きるため、生活するため、お金をもらうためだけに毎朝起きて出勤していました。
不安だったからです。
辞めたらお金がもらえないから。
辞めたら仕事ができないから。
辞めたら生活ができないから。
不安で心も体も頭の隅々までいっぱいになって、埋め尽くされて、万が一辞めたとしたら、その後の生活を考えただけで足がすくんで、何をしたらいいのかわからないまま途方に暮れる自分の表情がありありと想像できて。
そんな思いを味わうくらいなら、このまま辞めずに、我慢して働きつづけたほうがマシだと思いました。
どんなにつらくても、休みがなくても、身体がしんどくても、上司のことが嫌いでも、お客さんに理不尽に怒られても、生活が担保されるなら、生存のために心をころして働こうって。
あなたもそうですか?
あなたもそう考えているから、いま、辞められずに困っていますか? つらい思いをしていますか? 本当は辞めたいくらいしんどいけれど、不安で不安でたまらないから足がすくんでいますか? 行動に移せていない?
私も一緒でした。
でも、辞めることができました。辞めて、今は心からやりたい仕事をして、毎日楽しく幸せに、何のストレスもなく働くことができています。
働くって、楽しいことなんだって知りました。
▽
なぜ、私は会社を辞められたのか?
「不安」は「不安」なまま、生きている限りは解消されないと気付いたからです。
▽
不安って、目に見えませんよね。
好きな話があるんです、たしか有名なお坊さんか誰かの話で。「お前が不安で仕方ないと言うのなら、その不安とやらをここに持ってきて見せなさい。私が消してあげよう」と言われ、弟子が戸惑う。
すると、「そうれ、見せられないだろう。不安なんてものは存在しないからだよ。お前が勝手に作り上げているだけなんだから、その心の中で」と言われるっていう。
この話を初めて知った時、ああ、確かになって腹落ちしたんです。
辞める決心がついた瞬間を挙げるとしたら、この話を聞いた瞬間と、友人に「人生って一度きりなんだよ」と言われた瞬間を挙げるとおもいます。
・不安は存在しない
・人生は一度しかない
不安はもともと存在しないもの。だとしたら、解消しようとしてもできません。会社を辞めたとして、また新しい「不安のようなもの」がやってきます。それを「解消できた」としても、また新しい「不安のようなもの」が降りてきます。
きっと、人生ってその繰り返しです。
それなら、解消しようと頑張るだけ時間がもったいないですよね。だって何度解消できたとしても、また同じようなものがやってくるんだから。
人生は一度しかない。だからこそ、同じことを繰り返している時間はなるべく節約したほうが、自分の理想の生き方に近づける気がします。
この考え方、わかってもらえるでしょうか?
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会社を辞めたとして、またすぐに別の仕事先が見つかるだろうか?
それは、やってみなければわかりません。
会社を辞めたとして、家族や友人は受け入れてくれるだろうか?
それは、伝えてみないとわかりません。
会社を辞めて、フリーランスになったとして、やっていけるのだろうか?
それは、あなたに「やりたい仕事」があるかどうかにかかっています。
▽
私にお話できることは、これくらいのことしかないのですが、もしも「辞めたいのに辞められない」と悩んでいる人がいるとしたら、そんなあなたに届いたらいいなとおもってこのnoteを書きました。
まずは、「辞めたい」という気持ちを、一人だけで背負い込むのをやめませんか?
家族でもいい。
友人でもいい。
信頼できる人に打ち明けて、荷物の重さを半分にしてください。会ったことのない知らない人がいいと言うなら、私でも大丈夫です。ここのコメント欄かTwitter(@yuu_uu_)でお待ちしています。
いきなり直接会って話そうというのは怖いし、スカイプとかも嫌いなのでリアルタイムでのやりとりはできませんが、少しずつ荷物を分けてもらうくらいなら出来るんじゃないか、と思うので。
まずは、「悩む自分」を楽にする行動を起こしましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。サポートいただけた分は、おうちで飲むココアかピルクルを買うのに使います。