こんばんは通りすがりの腐女子です今日も短歌を発表します（自己紹介短歌）

今回はBL短歌特集パート２です。生粋の腐女子なので一人称が「私」じゃない恋愛もの短歌は最早全部BLってぐらいの勢いではあるものの、その中からBLのエキスが濃いものをまたピックアップしました。相変わらず短歌という名の性癖リスト。
ちなみに年齢制限をつけるほどでもないけど、ちょっとだけエロかったり尻の話したりしてます。尻の話が三度の飯より大好きだという方には残念ながら物足りないかもしれませんが、楽しんでいただければ幸いです。

ほのぼの枠

・新緑の候に君からうつされたこれはスペシャル口内炎です

浮かれポンチという言葉は貴様のためにあるってぐらい浮かれまくってますね。まあオツムが幸せそうで何よりです。暫くはトマトとか酸っぱいもの食べずに安静に過ごして欲しいものですね。悪化したらギガント口内炎とかセイント口内炎になるんだろうか。聖闘士星矢になぞらえての鋼鉄口内炎とか黄金口内炎、一生治らなさそう。

・百獣の王よ　か細いシマウマに抱かれる時も牙を隠すな

「かわいこぶってんじゃねえぞオラ！　気合い入れろ！」というパッションが込められています。まあ牙生えてる受けってエロいですからね、隠すな見せろ。

・あてつけにハイビスカスのカスだけを強く言うやつ、初恋だった

何となくお気に入りです。薄々勘付いてはいましたが前回のBL短歌まとめといい男の趣味がよくない男が多いですね。しかも初恋か～……目も当てられねえな。一生ろくでもない男の背中追ってそうな子、愛しい。

・バカンスの「バカ」に属する俺たちを揉みくちゃにせよグッピーの群れ

そういうつもりで作ったわけでもないものの、上のやつと対になってる感がいいです。何の計画も立てずに軽い気持ちで沖縄行ってブルーシールアイス食って水族館行って後はずっと宿でゲームしてるタイプの男どもが、ちょっとしたノリでスキューバに挑戦してダラダラ海中を歩いてるイメージです（急に早口になる腐女子）

・自転車の鍵をなくした顛末は情事のさなかにすべき話か

すぐチャリの鍵をなくす上にデリカシーのない攻めを健気に愛してるんですね、この受けは（早口解説）　受けの尻をいいようにしながら「自販機でアイス買った時には絶対あった」「駐輪場でドミノみたいに倒れてるチャリ直してた時があやしいと思う」などと一人で延々話してるんでしょう。今はチャリより尻だろいい加減にしろ。

・「手でつくるハートの形で年齢が分かるらしいぞ」「これは？」「エンガチョ」

限りなく仲良し二人組に近いBL。日常系漫画みたいなゆったりした二人組も好きです。金はないけど暇は売るほどある男たちがアパートの畳部屋で真昼間から酒飲みつつ駄弁ってるイメージ。つまみ買う金もないから塩舐めてるし、数ヶ月に一度の贅沢はチェーン店の牛丼。

・「なあ俺ら、漫画で例えりゃどのあたり？」「一巻の終わり」「お後よろしい？」

上に同じ。これは深夜に酒飲んでる時、急に自分らの人生について考えはじめちゃったパターンですね。早よ寝ろ。人生は我に返ったら負けだぞ。

・息をとめ硬いバターをねじふせる腕の血管ぬすみ見る午後

料理上手な攻めをいやらしい目で見る受けちゃん、かわいい。自創作のキャラをイメージして作りました。攻めを常にいやらしい目で見ているスケベな受けがかわいくて大好きです。

・肩寄せて電気ケトルの仕事ぶり見守る暇人たちの幸福

冬のほのぼのBLって感じで良いですね。家電を買い替える度に子どもを見守る親みたいな目で動作を確かめる男二人。イメージ的に二人とも三十代半ばぐらいの気がします。ちょっと話はズレますけど、ケンカしたら掃除機で攻めのほっぺを吸う受けとかかわいくないです？　え、かわいくない？　あっそ。

・五円玉「表が出たら永遠を一緒に生きて」「裏なら？」「……保留」

好きな作品の、私が勝手にカップルだと強く思い込んでいる男二人をイメージして作りました。ちなみに永遠を一緒に生きて欲しがってる方が受けです。重たいところも愛おしいですな。

・よく喋る子どもだったと照れ笑う目じりの皺が俺にだけ効く

中年にさしかかってる男たちのほのぼのラブ。笑い皺がかわいい受け、BIG LOVE。暗い過去とか全然抱えてない、健康を絵に描いたような受けもたまには良いですね。庭でそれぞれプチトマトとか育ててそう。受けのはすごく美味しく生るのに攻めのは酸っぱいし硬いっていう、そういう違いさえ幸せだったりするんでしょう。

不穏枠

・沈丁花　いいとこなしの俺たちの最期にもったいないほど淡く

リア友に褒められてうれしかったやつです。特にイメージした作品はありませんが、ダーク系青年漫画の香りがするところもお気に入り。当アカウントは泥臭い負け犬カップリングも応援しています。

・終わらせてやるよ　分かり合えた日々が縄となり首に絡むとしても

視点が攻めでも受けでもおいしい一作。絆が深ければ深いほど手にかける時の代償は大きいですからね。温かな過去から凍てつくような現在においての二人の間の気流と温度変化は、次の教科書改訂のタイミングで小学生の理科に組み込まれます。

・君に塩かけたら青いトラウマも浸透圧で追い出せるかな

ほのかに切ないです。すごく優しくて健全な攻めくん視点。トラウマを追い出すどころかナメクジみたいに溶けちゃったらかわいそうだな。

今回は以上です。ここまで読んでいただきありがとうございます。