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男性が育休をとる理由

プロフィールにもある通り、私は子供2人で合計2年の育休をとりました。

それもあってだと思いますが、先日、私が育休を取った理由とそれがどう仕事に役立ったかについて聞かれる機会がありました。せっかくなのでお答えした内容を記事にしちゃおうかと思います。

育休を取った理由

・子供が生まれたから。
・両親と同居していないため、出産直後の妻がワンオペ育児になってしまうと心身ともに負担が大きすぎるから。
・親として、子供を育てたいから。その上で将来子供から父親として見られたい(仕事を優先して育児をしなかった人と思われたくない)。
・プロジェクト制の組織であるため、人の出入りが比較的しやすい環境だったという点は、幾分育休をとりやすくしてくれました。

仕事に役立ったこと

・育休中は赤ちゃんの世話と家事をしているので、今の仕事に直接的に役立ったということはありません。
・ただし人間としての価値観が広がりました。
・地域の施設(児童館や保健施設、図書館など)に行ったり地元の商店を使う機会が増えました。子供が生まれる前は、自宅と最寄駅の間しか歩いたことがありませんでした。
・ママ友など地縁的な人のつながりもできました。
・赤ちゃんの育児で疲れ果てている人が、SNSやスマホゲームで癒しをえている状況が理解できたので、ゲーム会社に勤める者として勉強になりました。
・育休をとった知見を生かして、子育てしながら働きたい男性へのアドバイスは出来るかもしれません。
・職場は自由で仕事は楽だと感じるようになりました。どんなに話が通じない人でも赤ちゃんの理不尽さよりはマシ。どんなに忙しくても育児のストレスよりはマシ。
・職場復帰して今まで数年間、ほぼノー残業で帰っており、本当に必要不可欠な時にしか残業をしていません。結果として、労働時間に対する意識が変わりました(変わらざるを得ないというか)。だらだら働けないし、無駄な会議には出てられないし、生産性は上がっていると思います。
・自分の仕事を助けてもらう機会が増えました。残業や休日出勤ができないことを、自分にしかできない仕事に集中することでカバーしようとしていたのですが、それをサポートしてくれる人の存在は本当にありがたかったです。
・仕事の成果は働いた時間にある程度紐づくということも分かりました。定時上がりや時短の人がどんなに生産性をあげても、毎日残業を3時間している人との成果の差を埋めることは、かなり難しいと感じます。

男性は特別な理由がないと育休を取っちゃいけない?

「育休を取った理由」「仕事に役立ったか」を聞かれた時、少しだけ気になることがありました。

それは、うまく答えないと「男性は何か特別な理由がないと育休をとっちゃいけない」「男性は仕事に役に立たないと育休をとっちゃいけない」というメッセージになってしまう点です。

↓この漫画はまさにその点に言及しています。

でも普通そう聞いちゃうよなぁと思います。できれば私の回答から、男性は特別な理由がなくても育休をとっていいのだ、ということが伝わるとよいのですが。

男性が子育てをする権利

この話を妻とした時に「男の人にも子育てをする権利がある」と言われて、なるほどと思いました。子供を育てたいから、育てる。

私も「権利」という言葉までは思い至りませんでしたが、自分の子供から父親と認識されたいとは思っていました。逆に言えば「お父さんということになってるけど、ぼく/わたしを育ててはくれなかった人」とは思われたくなかった。

そうした親の自然な気持ちを妨げる状況があるとしたら、確かにそれは重大な人権侵害ですね。

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