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20230216女性言葉

 あたし、女性言葉をよく使うのよね。
 タイトルのせいで一気に女性言葉っぽく聞こえるようになったけど、別に普段はそんなに感じないんじゃないかしら。実際そんなに言われないのよ?ただ一度、塾の生徒に「オカマみたいな喋り方」って弄られたくらい。

 日本語には、女性が使う言葉、男性が使う言葉、というのがあったりする。例えば一人称が分かりやすく、「私」をニュートラルとして「あたし」「うち」は女性的、「オレ」「ぼく」は男性的な呼び方だとされる。「~(の)よ」「~(だ)わ」「~かしら」は女性的、「~(だ)ぜ」は男性的な文末の表現。現代においては「女性言葉」を「オネエ言葉」としてアイデンティティ化させている界隈も存在する。他にも、Wikipediaを見ると「あら・まあ(感嘆)」「~(して)ちょうだい(依頼・命令)」のような例も。個人的に、ものを褒める時「素敵」という男性も少ない印象だ。
 海外で言うと、例えばThank youの後に続く言葉に変化が見られるらしい(地域差・個人差が大きい)。Thank you very muchが男性的、Thank you so mochが女性的だそう。大学時代にアメリカ人のALTに聞いた。また、ネットにも同様の記事は見られた。また、「いいね」「素敵」という意味でlovely、wonderfulを多用するという意見も。実際、オックスフォード出身のお嬢さんATLは提案に対して「Lovely.」とよく言った。

(余談:言語と性という意味では、フランス語等の言語では名詞が「男性名詞」「女性名詞」「中性名詞」に分けられる。またそれに伴い述部も英語の3単現のsのように男性名詞用・女性名詞用に活用形がある。)

 言語に現れる性別の特徴は、かつて昔の人々が自分の性別をアイデンティティとして確立させ特徴付け、「らしく」あろうとしたものなのだと考える。「女性言葉」を「オネエ言葉」としてアイデンティティ化している界隈がそうだろう。こうして生まれた「性別らしさ」の言葉が、多様化した現代においては逆にプロトタイプの「型」になっている。つまり、性へのこだわりが薄れた現代の若者が、個人の志向で言葉を選び用いると、上の世代からは「女々しい」「荒々しい」などと批判的な目を向けられることもある。

 こうしたプロトタイプが時代を経て薄れて行くといいなと考える。「言葉で男らしい女らしいなんて旧時代的だね」となればいいなと。

 自分の話をするなら、「やわらかい言葉遣い」が好きなので、結果的に女性言葉をよく使う。ただ、それを女性言葉だと捉える友だちは少ない。関係値の薄い人にはもしかしたら思われているのかもしれない。それでもいいので、🦊はやわらかい言葉を好んで使う。

 自分らしく喋ればいいじゃないの。男らしく女らしくなんて言わなくていいのよ。この記事を見て共感してくれる人は少なくないんじゃないかしら。
(意識的に使ってるように見えるでしょ。リアルにこんなもんなのよ。)

(2023/02/26 07:27)

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