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【短編小説】薬・裏

いとしくて
たいせつで

あいしているから
あいをあげたくて

きれいな花をみるたびにもっとと思う
きれいな花をさかせるには何が必要だろう

きっと気に入る肥料と
何を言う必要もないと注ぐ水
そこに織り交ぜる、愛という名の特別な薬

少しずつ変わる反応
まだ足りないみたいだ、もっと薬を増やさなくちゃ

アレ好きでしょ、見に行こう
コレ気になってるって言ってたよね

好きよ、でも今はいらないかな
もう大丈夫、ありがとね

いつになったら、また笑ってくれるかな

どこかおかしいと知りながら
今日もまた肥料と水と薬をあげる
おかしくなんかないよね
ちゃんとお世話をすれば元気に咲くはず
だからもっと薬を増やさなくちゃ


小説を書く力になります、ありがとうございます!トイ達を気に入ってくださると嬉しいです✨