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プロダクトに哲学を通すことの難しさと、bosyuのピボットの話

キャスター社が事業譲受してから早一年が経過したbosyuは、一つの転機を迎えようとしています。そう、スタートアップでよくあるピボットです。

事業を進めていく中で曖昧になってしまっていたコトを整理していく中で、「bosyuの創りたい世界」と「今のプロダクトの延長が創り出す世界」には乖離があることがより明確になり、私たちは事業の方向転換をしていくことに決めました。

この記事では、bosyuがピボットに至った経緯bosyuが創りたい未来の話を、bosyuの新任プロダクトマネージャー目線で綴ります。

bosyu、これで良かったんだっけ?

現在キャスター社で運営されているbosyuは、Basecamp社の坪田さんから事業譲受したサービスです。

坪田さんが作られた当初のbosyuはあくまでもSNS特化型の募集サービスであり、人集めに関しての募集側/応募側双方の課題をシンプルに解決したものでした。

キャスター社が事業譲受してからの一年間は、坪田さんが立てた「問い」と「答え」を拡張する形で、「bosyuを使ってチームの採用を強化する」ための機能強化を続けていました。

とはいえ、前述の石倉さんのnoteにもあるような「働き口の多様化の実現」がこの形だけで実現できるかと言われれば、その問いに対する答えとしては明確にNoでした。

もちろん、アーリーアダプター的な企業の方々がbosyuを使ってくださることで、SNSを使ったライトな転職を促進出来たとは感じています。とはいえ、それだけでした。

事業の運営を続ける中で、「bosyuはただの採用ツールになりたかったんだっけ」という思いがメンバーの中に広がっていました。しかしながら、目指したい方向性が明快に見えいてるわけでもなく、正直なところ「ただなんとなくの開発」を続けてしまっていました。

私たちは、事業を行う「目的」や目的を達成するための「解決すべき問い」、そしてそれらに対する「私たちとしての答え」を見失っていました。

bosyuでやりたかったこと

これらのぼんやりとした不安と向き合う中で、2019/7頃からbosyuの在りたい姿についてのディスカッションをすることが増えました。そして、2019/8にこれからのbosyuの大きな方向性をメンバー全員で定めました。

ベースの考えとしてあるのは、上述の「働き口の多様化の実現」という部分です。とはいえ根底にあるのはこのようなカッコいい言葉ではなく、世の中の仕事に対しての「怒り」にも似た感情であると、メンバーとの会話を通じて感じています。

bosyu社の社長である石倉さんがよく仰っているのは、「あと一万円稼げれば救われることが多くあるのに、それを稼ぐための手段がない」といったことでした。その一万円がないがために借金をしてしまったり、進学を諦めてしまったりしてしまう現状が日本にはまだまだあるのです。

これらを根本的に無くしていくための手段は、実質的な借金を増やすことではなく、「お金を稼げる場を増やすこと」だと私たちは考えています。

他方で、家事や育児の外注が徐々に増えつつあります。これらは、過去には仕事だと見なされなかった行為が「仕事」として確立していった「仕事の幅が広がった」一つの例だと私たちは考えています。

そしてこのような形で仕事の幅を広げていくことができれば、結果として「お金を稼げる場」を増やすことに繋がっていくのではないでしょうか。

また、普段はあまり意識することはないのですが、私たちは誰でも誰かにとっての特別なスキルや特性を持っています。

例えば、中高生向けのサービスを作っている人にとってみれば、「中高生であるという事実」だけで、ヒアリング対象として非常に高い価値を持ちます。日曜大工を趣味にしている人にとっては、大工さんからの生のアドバイスは何にも代えがたい特別な教えになるでしょう。

しかし、現状ではこれらをうまくマッチングできていません。つまりは、私たちは「私たちであるだけで」価値があるにも関わらず、適正なマッチングがされないが故に、自分の価値をそれを求める誰かに届けられていないのです。

仕事と適切な人がより簡単に繋がることが出来て、その上で誰かにとって役に立つこと自体がお金のもらえる仕事なるのであれば、より良い未来に繋がっていくのではと私たちは考えています。

そのためには「募集」と「応募」が世の中で一番簡単に出来て、その募集が「本当に届けたい人に届く」必要があります。

プロダクトにおける哲学とbosyuを通して創りたい未来

「誰かにとって役に立つこと」を「お金のもらえる仕事」に変えていくことは、今のシンプルなままのbosyuでは難しいと考えています。そのために必要な、お金を支払う仕組みや、採用以外の募集を出しやすくする仕組み、その他bosyuをもっと活性化していくための仕掛けを仕込んでいきたいと考えています。

とはいえ、お金の許す限りの広告を踏んで、ただユーザー数を伸ばすだけでは、私たちの思う未来は創れません。スタートアップにとって成長は大切ですが、それよりも大切なことがあるからです。

適正なマッチングを行なっていくためにも、bosyuは安心できる場所であること、そして取引の安全が確保できる場所であることは何よりも優先していきたいです。危ない仕事の募集は出て欲しくないですし、募集で生まれた仕事は最後まで安全に取引を完了して欲しいと思っています。

それゆえに、私たちは安心・安全を確保するための仕組みへの投資を続けていきます。(現在も全ての募集に目を通し、不適切な募集については修正依頼および削除を行なっていますが、それらをもっと適切な形で強化していきます)

また、すでにSNS力のある「つよい人」だけの世界にはしたくはありません。なぜなら、本当に困っているのはつよい人じゃないですから。

そのため、「本当に自分が誰かの役に立つのかな」といった不安があったとしても、その背中を押していける場所で在りたいなと思っています。

と、崇高な未来を語ってみたところで、現実は一歩一歩進むしかありません。まだまだ出来ていないことがほとんどですし、ちょっとした改善、創りたい未来のための仕込み、そんな地道な活動を続けていくしかありません。

正直、泥臭いことばかりです。でも、そんな未来を一緒に創っていくチームは良いメンバーに恵まれていて、「どうすればbosyuをより良い場所にできるか」ということをみんなで真剣に考えて、議論を繰り返しながらプロダクトを作っています。

ここからはよくある話なのですが、人が足りないんですよね。

もしこのnoteを読んで、bosyuの未来を一緒に考えて、そして一緒にbosyuを作っていきたいという方がいらっしゃれば、お気軽にご連絡いただけると嬉しいです。

このnoteが縁になって、知らなかった誰かとプロダクトを一緒に作っていけるようになったなら、それは大変嬉しいことだなと思います。

ひるねしよう
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フリーランスのプロダクトマネージャー。bosyuのプロダクトマネージャーをはじめとした、プロダクトをつくるひとをしています。会社を売って暇になりました。
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