見出し画像

【DMM】FANZAアダルトサイト会員規約を読み解いてみた

利用規約ウォッチャー みなしボウイです。

今や総売上3,000億円突破しているとされるDMMグループですが、1980年代にアダルトビデオのレンタル業からスタートし、その後1990年代にかけてアダルトビデオの制作・流通、そして動画サイトの運営で発展した歴史があります。このあたりのサクセスストーリーは、創業者の亀山敬司会長兼CEOが度々ネットメディアで語っておられるようですので、気になる方は検索してみてください。

DMMグループサイト

そんなDMMですが、ここ近年はアダルト関連ビジネスを別ブランドへ異動させる動きが進んでいます。「FANZA」は、動画配信や通販などのアダルト関連サービスをDMMブランドから継承したプラットフォームになります。

FANZA

今回、「FANZA会員規約(DMM会員規約)」をウォッチしていきます。重要な3つのポイントに注目して規約をウォッチしていければと思っています。


安心安全にサービスをご利用頂けるポイントになりますので、最後までよろしくお付き合いください。


DMMとFANZAの関係

FANZAはDMMから切り離されたブランドであることは前述しましたが、密接な関係にあることは変わりがないようです。その一つに、FANZA会員規約は、DMM会員規約と共通のものを利用していることが挙げられます。

DMM会員規約第26条にFANZAに関する定めがあります。

1.FANZAの名称のサイト内で提供されるサービスには、株式会社デジタルコマース(以下「DCM」といいます。)が会員向けに提供するサービス(以下「DCMサービス」といいます。)が含まれます。
2.会員は、DCMサービスを利用する場合、DCMが定める利用規約その他諸規定(以下「DCM利用規約等」といいます。)に同意するものとします。
3.DCMサービスの提供者はDCMとなり、会員がDCMサービスを利用する場合にはDCMとの間にDCMサービスの利用に係る契約が成立します。
4.会員は、DCMが、DCMサービスの利用料金相当額に係る債権を、当社に譲渡することについて承諾するものとし、会員は、当社からの請求に基づき、DCMサービスの利用料金に係る金額を支払うものとします。
5.会員が、DCMサービスを利用する場合には、会員規約第2条、会員規約第3条、会員規約第9条から第25条までの規定が、「本サービス」を「DCMサービス」に、「当社」を「DCM」に、「会員規約等」を「DCM利用規約等」に読み替えて適用されるものとします。なお、読み替え規定が適用される場合であっても、会員規約等は重複して適用されるものとします。
6.会員は、退会により、会員たる地位を喪失した場合、DCMサービスの利用ができなくなるものとします。

DMM会員規約第26条

現在FANZAブランドで提供されるサービスは、DMMとは直接の資本関係を有しない企業とされる「デジタルコマース(DCM)」が運営していることになっています。ただ、DCMとDMMは同一の株主を有する兄弟企業であるという情報もあり、このことからも密接な関係性をうかがい知ることは出来るでしょう。


FANZA利用規約の適用対象

FANZA会員規約とDMM会員規約は共通ですが、DMM会員規約第26条を見た感じでは、FANZAサービス(アダルトサービス)を利用しない限りはFANZA部分の利用規約にユーザーは同意しない、ように読めます。

そして、FANZAユーザーにDMM会員規約が適用されるのかというと、適用されるようです。


個人情報の共同利用について

FANZAブランドを展開するDCMのプライバシーポリシーによると、下記の個人情報の共同利用があるようです。

当社は、利用目的の達成に必要な範囲内で、個人情報を共同利用します。

(1)共同して利用される個人情報の項目
氏名、ニックネーム、ハンドルネーム、メールアドレス、電話番号、住所、生年月日、性別、アカウント情報、購入履歴、支払履歴、サービス利用履歴、支払いに関する情報(クレジットカード情報、銀行口座情報その他決済に関する情報)その他サービス提供中に当社がお客様に関して取得する全ての個人情報

(2)共同して利用する者の範囲
合同会社DMM.com、合同会社EXNOA、株式会社デジタルコマース

(3)共同して利用する者の利用目的
「2.個人情報の利用目的」に掲げた利用目的と同一

(4)共同して利用する個人情報の管理について責任を有する者の名称
株式会社デジタルコマース

個人情報保護に関して(デジタルコマース) 5.個人情報の共同利用

FANZAユーサーの個人情報は、DMMとDCM、そしてグループ企業であるEXNOA(DMM GAMESの運営企業)の3社で共同利用されます。


アダルト関連へのクレジットカード利用について

ここ数年、国際クレジットカードブランドからのアダルト関連の締め出しが続いています。

FANZAも例外ではなく、MastercardとAMEXの利用は出来ず、現在はVISA/JCB/Dinersの利用が出来るとあります。

これには様々な背景があるものと思われますが、今後さらに利用が出来なくなるブランドが増える可能性もありえます。


DMMとFANZA、運営企業同士の関係性や責任分界点は、外野からだとわかりにくいところもあります。アダルト関連ビジネスの売上シェアが30-40%程度という説もあることから、今後もこういった関係性での運営が続いていくのではないでしょうか。

今回は、このあたりで終わります。ありがとうございました。


なお本投稿における、発表内容は発表者個人の見解に基づくものであり、本投稿にて取り上げられている組織及びサービスの公式見解ではありません。

この記事が参加している募集

スキしてみて

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?