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お台場 - 台場公園

写真家 竹沢うるまさんのインタビューより抜粋

たとえば「あなたのことが好きです」と言ったとして、それは、本当に大好きで愛している人に対しても、少しだけ好きな人に対しても、言葉としては同じ表現になってしまうと、若い自分は、思い込んでいて。
それにくらべて、写真の場合は、自分自身の心のかたち、みたいなものを、人と共有できるって感じたんです。

http://www.1101.com/uruma_takezawa/2017-12-12.html

竹沢うるまさんの著書は「The Songlines」を読んでいる。人から貰って気乗りしないまま読んだらハマってしまった。

いわゆる「旅行記」というジャンルの本になると思うのだけど、旅の最中に起こった出来事や風景を客観的に記録することよりも、主観的に記録することの方が中心で、それがとてもいいなと思った。note でも僕が「いいな」と思ってスキを押すのは、その人が自分自身とまっすぐ向き合っていると感じたものが多い。外に向かって発信された言葉よりも、その人が自分自身に深く潜り込んでいくような文章の方に魅力を感じる。

さて、もはや若くはない僕だけど(竹沢うるまさんよりも少し年上)、「同じ言葉では熱量の違いを表現しきれない」と今なお感じることが多く、それで冒頭の文章を引用した。文章を書くのも読むのも好きだけど、どこかで言葉の限界を感じてもいる。

一方の写真は寡黙な表現で決して雄弁ではない。まだ僕は「写真で何をどのように表現できるか」をつかみきれていない。差し当たりいつか自分の写真から自分自身を見出せるようになれればいいなとは思っているけれど、どうすればそうなれるかは皆目見当が付かない。

僕は、写真を撮る人間として、
自分のための写真を撮りたかったんです。

僕も自分のために写真を撮っている。いつか僕も僕の写真から僕自身を見出せるようになれるといいな。

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