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ペンケース制作を通して得たノウハウを共有したい

※全文を公開している「投げ銭」スタイルのノートです。

今年は途中フォント制作を挟むなどしていたが、かなりの余暇時間を3Dプリント製ポーチ・ペンケースに費やした。

3~4月に一度、原理試作的な物を完成させ...

それから10月末までに自分が納得するレベルまで作りこんだ。

ここに至るまでにはかなりの量の失敗をし、原因を一つずつ地道に解決してこのクオリティに到達した。以前からFFF式3Dプリントの積層痕の魅力を引き出せないかと考え実験を色々行っていたが、ただ丹念に樹脂を積みあげるだけでも十分に魅力的だったのはなんとも示唆に富んでいる。

この制作では自分が最もやりたかったのは、少量生産でもFFF式3Dプリントによって美しく気の利いた道具を作るノウハウをまとめることにある。といっても厚みの薄い造形に限った話なのでとても限定的ではあるが、応用可能な領域は多いのではないかと考えている。

実はすでにアレコレ書き出しているのだが、かなり長くなりそうなので分割する予定だ。この記事ではひとまず上記の意思表示と、今後記事にしたい内容を下記にまとめて終えたいと思う。

綺麗な造形を作るざっくりとしたコツ

・3Dプリンターそのものや出力物の挙動をよく観察する。不具合が起きた時は何故起きているかの仮説を立て、その仮説を一つ一つ検証していく。
・ノズル内圧をなるべく一定にして安定して吐出させる
・吐出無しの移動をすると糸引きやエラーの原因になるので、レイヤー内の幅をなるべく一定にして一筆書きになるようにする。
・吐出無しの移動をする場合はなるべく目立たない箇所で行う。
・ノズルと造形物がなるべく離れないような形状にする
・スライサーの設定だけでなく立体形状側の工夫も造形品質に影響する。なのでモデリング時からどんなスライスをするか考慮しておく。スライス設定と立体形状はお互いに関係する。

まとめる予定のノウハウ

・ノズル内圧低下による外壁の波打ちとその解決方法
・ウォール厚みと透明度の関係性
・スライス後のレイヤー内肉厚を一定にするモデリング手法
・3DPのヒケとその対処法
・レイヤー切り替え直後箇所の透明度アップ
・オーバーハング量が可変箇所における吐出量過剰に起因するダレ
・ブリッジする際に造形済みの箇所を押しのける問題の対処
・ノズル先端のメンテナンスについて
・造形開始時のノズル周辺への樹脂付着の回避方法
・フィラメントをひも状の素材として扱う

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BOOTHにてペンケースの頒布を行っています。よければお手に取っていただけると嬉しいです。在庫切れのアイテムをご所望の場合は入荷お知らせメールに登録していただけると入荷時に連絡が届きますのでそちらもご利用ください。

今回はこんなところで。

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