読書家でなくても、本を買わなくても、本屋に行っていいじゃん?
ごきげんよう。かもめです。
必要以上に活字に対して苦手意識が強い成人が周りにちらほらいる。本といえば「難しい・真面目」というイメージで自分とは関わりのない代物と決めつけているし、なんなら私も数年前はちょっぴりそう思っていた。
特別読書家というわけではない
大きいイオンで服や化粧品のお店は見るけれど、「本屋さんはまあ…別にいいかな、スルーで〜」という具合に、目的がなければ行かない場所という位置づけだった。
何かきっかけがあり、今は月に何十冊も読む読書家なのかと聞かれると決してそうではない。
年に数冊、気が向いた時にだけ買う。
旅行の時に文庫を連れて行くことにしているくらいでそれ以外はあまり。私にとって本はあくまで娯楽の1つであり、忘れちゃいけないが私は必要以上に物を持たないシンプリストなのである。
しかし読書家でなくても、本を買う目的がなくても、本屋さんがあったら立ち寄ることが多くなった。
美術館を歩くように、平積みにされている本の表紙を観るのが楽しい。
タイトルとは別に興味を惹く文言でクスッと笑うのも楽しい。
あえて興味のない分野や馴染みのない専門書のコーナーで専門家のふりして本を吟味するのも楽しい。
それに、どんな専門書コーナーにも大体入門書が置いてあるので目次を眺めるだけでもいい。それで自分の興味の扉が開ければもっといい。
また、広い本屋さんだと散歩代わりになる。
夏は涼しいし、冬は暖かい。
イオンを散歩コースにするおじいちゃんおばあちゃんみたいだわ。
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ここで、先日ふらっと立ち寄った本屋さんで見つけて気になった本たちを紹介します。
1.『奴隷のしつけ方』
タイトルで一瞬ギョッとした。
古代ローマ風の装丁をしておきながら中身はSM…?ヤマザキマリ先生に描かせておいて??ヤダ…と思いきや本当に古代ローマの奴隷のしつけ方だった。
この本の面白いのは、古代ローマの貴族が解説者に命じて本を書かせたという設定。
表紙をよく見ると本の帯には、
「読んだ次の日から奴隷の態度が変わりました!」(40代・貴族)
「私にも買える!と自信がつきました」(20代・自作農)
こういう口コミが仕込まれている。
本の内容は現代でも通用するマネジメントって感じだと思う。
2.「レディ・レッスン〜ポジティブガールの教科書〜」
タイトルがいかにも女子向け自己啓発本だが中身もそう。
ただ、表紙の小さく箇条書きになっているところを見てほしい。
「元カレが生きていることを許す」
この一文くすっとして思わず手に取ってしまった。
あらゆるアメリカのラブコメを思い出した。
いやしかし彼氏と酷い別れ方をしたアメリカ人女性って過激派かネガティブスパイラル派に別れるよね。
くっそー!つって仕事や趣味に燃えて周りの助けもありながら人生上手くいくようになって、全然恋愛対象外だった男の子とくっつく…みたいなね。
「ラブコメなんてなんだかんだあって最終的に新しい彼氏ができてハッピーエンドじゃん。結末読めてつまんない」
ってラブコメ馬鹿にする輩が多いけれどもわかっていない。
そこがいいのに。
ストレスを抱えて生きているんだから、頭使わずにハッピーエンドが約束された映画で心軽くしたいんじゃ。
ラブコメ愛は置いといて、なんか女子やるの疲れたわーって人にはいいかもしれない。
3.『ウンと楽しいトイレの過ごし方』
こちらは絵本並みに字が少ない本です。
本当にトイレに置いて暇つぶしするようなクイズとか迷路とかがある。
トイレで過ごす平均時間は●分とあったが、本当か??と疑った。
ついついスマホで漫画を読みがちなトイレタイム、本を手に取ってもいいかもしれない。
ちなみに建築関係のエリアで見つけた。
この本の近くにはトイレのデザインや「世界の素敵なトイレ」みたいな本たちが並んでいた。
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以上本を3冊紹介したが、いずれも購入には至っていない。
買わなくたって、「世の中にはこんな本があるんだな〜ぽわ~」ってウィンドウショッピングみたいに本屋さんを楽しんだっていいんだよね。
気に入ったら買ってずっと手元に残しておけばいい。
「とにかく本は読んでおけ」で苦手意識を植え付けられた人が少しでも減ると嬉しい。
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記事トップの画像は有名な…
ポルト(ポルトガル)にあるレロ書店です。
J.K.ローリングがハリポタの着想を得た本屋さんで有名です。
写真撮影もOKということで観光客がごった返していましたが、空間も店員さんも素敵なところでした。
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