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私の人生初の海外旅行先エジプト|気になる中東

ちょうど夏休み最中の8月13日、テレビ東京で「有吉の世界同時中継~いまそっちはどうなってますか?~」が放送され、エジプトのことをやっていた。

たまたまテレビのチャネルをまわしたのだが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で世界の人の流れが途絶える中、首都カイロの有名なギザのピラミッドから徒歩5分の家に住むモハメッドさんという方が、スマホでライブ撮影しながらピラミッドまで案内して下さるという内容だったが、夏休みの観光シーズンというのにほとんど人のいないピラミッドが衝撃的だった。

実はエジプトは、私が初めて行った海外旅行の地。地方大学に通っていた私は、大学院で修士論文の発表会を何とか終え、卒業式までの間の3月上旬に旅行した。一人旅だった。1週間程度だったが、その後の私に大きな影響を与えた旅だったと思う。

エジプトと言えば、ギザのピラミッド。約5000年も前に造られたというのに、その四辺は正確に東西南北を向いているという。子供の頃に、世界の七不思議といった本で、宇宙人が造ったものか?というようなミステリーをよく読んでいた。

同じ七不思議本で取り上げられていたのが、ツタンカーメン王の謎。エジプトのルクソールの遺跡で、1922年に考古学者ハワード・カーターにより、古代エジプトのファラオ(王)、ツタンカーメンの墓が素晴らしい保存状態で発見され、世界にセンセーションを巻き起こしたのだが、その後発掘の関係者が次々と謎の死を遂げたことから、「ファラオの呪い」と恐れられた。こうした話は私の記憶に擦り込まれていたと思う。

ただ、そうは言っても初めての海外旅行先になぜエジプトを選んだか。たぶん理由は二つある。

一つは私が大学で土木工学を専攻し、ピラミッドなどを始めとする古代の土木構造物の実物を見てみたいと思ったこと。次回に紹介したいと思うが、ピラミッドの他、ルクソールのカルナック神殿やアブ・シンベル大神殿など、エジプトの巨大遺跡群は実際に目を見張る凄さだった。

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もう一つは、私の高校時代の同級生でその後新聞社に入社してジャーナリストになった友人がいるのだが、その彼と話す中で、国際情勢に関して自分がほとんど無知であることを痛感した。それで、少しは学ばねばと思って本を読んで勉強したのが中東情勢だったのだ。中東情勢は国際情勢の中でも最も複雑で分かりにくいと言われていたので、逆にそれが理解できれば、他の問題も理解しやすいのではと考えた。結果的にそれは当たっていて、中東は当時の東西冷戦など、国際問題の縮図だった。それは中東への私の関心を大きく呼び起こし、いまこのnoteを書くきっかけになっているという訳だ。

古代文明の栄華を誇ったエジプトは、その後ローマ帝国、ビザンツ帝国、イスラム帝国、オスマン帝国、そして英国の支配を受け、1922年にようやくエジプト王国として独立を果たす。その後も英国の実質的支配は続いていたが、1953年にクーデターにより王制を打倒し、現在に続くエジプト・アラブ共和国が誕生した。

かつてはアラブの盟主として君臨してきたが、2010年代、「アラブの春」以降は混迷が続いている。

そんな中東の大国・エジプトについて、紹介していくこととしたい。

【つづく】

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