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育成年代のトレーニングvol.6コオーディネーションⅠ

いつもお読みいただき、ありがとうございます。
C-I Baseballの佐藤康です。

野球のフィールディングにおいて、逆シングルでの捕球やダイビングキャッチ、ジャンピングスローなどパフォーマンスレベルの高い選手が行うプレーとしてみられます。

このような動作は見様見真似できる人選手もいるかもしれませんが、こういった動作を遂行できるには様々な運動経験による背景があると捉えています。特に育成年代に置き換えると、以前も記事内でまとめた運動基礎などが挙げられます。

▼詳しくはこちらの記事でまとめています▼

加えて、動作の出力やタイミング、打球との位置関係における空間認識などに動作をコントロールする要素が必要となってきます。これは、成長期にける運動経験が非常に重要となります。

そこで第1回目の記事では、「成長期の運動機能・神経系の発達とコオーディネーション能力」についてまとめていきます。


|コオーディネーション能力とは?

コオーディネーション能力とは、脳で描いたイメージを自分自身の身体で思い通りに動かす・表現できる能力です。すなわち、様々な情報を視覚や聴覚などの固有感覚で入力し、それを脳が素早く認識-処理-判断することで筋へ指令し動く(出力)といった流れを円滑に行える能力といえます。

運動能力を分類すると、筋力などのエネルギー系に対し、情報系のファクターに位置付けられます。

文献4より参照

コオーディネーション能力には、<定位・変換・連結・反応・識別・リズム・バランス>の7つが挙げられ、成長期の運動機能の発達において、重要な役割を担います。

これらの要素は個々が独立して成り立つというよりも、相互的に関連して能力が高められます。そのため、上図のような並列的なよりも各要素が複雑に関係し形成されていくという解釈が近いといえます。

まず聞き馴染みの少ない用語もあるため、整理していきます。

コオーディネーション能力を高める上で、神経系・運動機能の発達学的な観点から、その能力の体系について理解したうえで実践することが望ましいと捉えています。

▶運動実践における要素の整理

Zimmermannの報告より、各コーディネーション能力がどのように関わっているかを示した図になります。

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