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キリン「ホームタップ」を半年で解約した5つの理由

数年前に父親になってから飲みに出る機会が激減した。恋しくなったもの3つ。乾杯の生ビール、はしご酒、正体をなくしてから食べるラーメン。

キリンのホームタップというサービスを聞いて、ひとつ目は自宅でも取り戻せるのではないかと思った。ミニビールサーバーのレンタルサービスだ。一杯いくらで計算すると500円とかそれくらいになってしまうようだったが、飲み代が減ったのだからいいだろう言い聞かせて、気がつけば申し込んでいた。

人気のサービスらしく、申し込みから何ヶ月か待たされてから正式に入会となった。サーバーが届いた時にはワクワクしたものだ。デザインも好みで、これはいいじゃないかと楽しみになった。

けれど結局、契約期間の1年を待たずに途中解約することになった。「こんなはずじゃなかった」と感じたこと5つ。

使い勝手の悪さ

まず使い勝手の悪さ。ビールサーバーというと本来は日々の内部洗浄が必須。ホームタップはチューブ部分を使い捨ての取替方式にすることで洗浄不要としている。

しかしまあ、取替にしたって結構めんどくさい。電源を入れて、ビールボトルを入れて、チューブをつけて、炭酸をセットして。この仕事を1リットル飲むたびにこなさねばならない。炭酸が中途半端に切れたりもして、そうするとますます面倒なことこの上ない。注ぎきった後にシズクがポタポタ垂れたりすることもストレス。

缶ビールなら3秒で済むのに。ついそう思ってしまうのだった。

期待はずれの味わい

手間がかかる以上はおいしく飲みたい。しかし冷静に飲んでみると、ホームタップのビールは、わたしにはそう美味しくは感じられなかった。

泡がクリーミーだというのは認める。注いだその瞬間に飲み干せば結構イケるのかもしれない。悲しいのは泡持ちの悪さだ。ビールを注いで席に座って、「いただきます」とやるまでに半分くらい泡が消えている。慌てて一口飲んで、それから食事をつまんで二口目…とやるときには泡は殆どなくなっている。

これはひょっとすると缶ビールで三度注ぎした方が美味いのではないか。グラスを丁寧に洗っても、注ぎ方を工夫してみてもすぐに消えていく泡を見ながら、ついそう感じてしまう。私が注ぎ下手だっただけかもしれないが。

釣り合わない価格

手間隙がかかって、味わいもそこそこ。そうするとホームタップの存在意義は「雰囲気」だけということになる。

家で生ビール飲めるのだから。そう言い聞かせてはみたものの、やっぱり気になるのは価格。居酒屋で飲む生ビール500円には、「私は飲むだけ」のスペシャル感が含まれているのだと、自分で注ぐ生ビール500円を飲みながら気付いてしまう。

来客用としてもイマイチ

盛り上がるかなと思い、来客時に使ったりもした。しかしホストって料理出すだけで結構忙しいわけで。そのうえビールを注ぐのはひと手間。一緒にやってもいいけど、そうこうしていると料理が冷めてしまう。

缶ビールならお客さんが各々注いでくれるから楽なのになと、やっぱり思ってしまう。

クール便終了のお知らせ

そんな風にモヤモヤしているうちに、「クール便での配送をやめます」とキリンから通知が来た。これから夏なのに?という時期だったと思う。届いたビール、すぐには飲めないじゃないか。っていうか、品質維持のためのクール便だったんじゃなかったっけ?

そして解約へ

これで踏ん切りがついてしまい、契約期間を残しながら解約することにした。ざっと半年の付き合い。契約期間中に(一年未満で)解約すると違約料が取られるが、それは色々あって無かったことに。

それでも人気のサービスで、いまも入会待ちは続いている。満足率96.4%という数字も見るのでたぶん私が合わなかっただけなのだと思うが、96.4%って母数は?継続してる人だけに尋ねたら皆さん満足というよね?とひねくれた見方をしてしまうくらいには、残念な思いをした。満足率ではなくて継続率はどれほどなんだろう。

あまり批判的な声は見かけないが、お高い買い物にはなる。缶ビールじゃダメなのか。これだけカネかけるならグランドキリンもスプリングバレーも飲み放題だけどそれでもサーバーが欲しいのか。

もちろん満足される方、楽しく活用される方もたくさんいらっしゃると思うし多数派なのだとは思うが、加入検討の際はいろいろ考慮されるといいのではないか。

そのうえで是非、よいビールライフを。
何かの参考になれば幸いです。


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