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時間を守ること。時間を守らせること。


「ぼくがおくれるのは、お母さんのせいだからね!」

小学校の分団登校

うちは、小学校が近いのです。
だから、朝の分団の待ち合わせ時間は、8:10。
8:15には、小学校の門が閉まります。

もっと、早く行ってもいいのに、と母は思っていました。
学校にも学校の都合があるのでしょう。
彼らが1年生の頃は、8:05集合でした。
でも、到着が早すぎてもっと遅く来てねというお達しが。
5分早くてもダメらしい。

学校が近いのは、メリットも大きいですがデメリットもありました。
息子たち、急ぐ気配がまるでない。のです。

息子たちは、近所なのをいいことに
朝からかなりのんびりしています。
マンガを読んだりしています。
何なら、8:10になっても家にいて、
母が毎日追い立てます。

「こらこら!」
「自分たちで、時計をみて!」
「もう時間!早く行け!」
「友だちを待たせてはいけない。」
「1年生もいるのだから先輩らしく早く行って待っていろ。」と。

これ、間違っていないと思いこんでいましたが、
次男に言わせると
「お母さんのせいだからね!」だそうです。

ぼくは、きちんとしている!との主張

「ぼくは、行こうとおもってるのに、
お母さんがそうやって言うからだよ!
そうやって言われると、
ぼくは怒っちゃっておそくなるんだ!
だから、お母さんのせいだからね!」

「だって、
言わないとキミが動かないからじゃん?」

「大丈夫だもん!」

「キミはお兄ちゃんだから、
一年生を待たせないで欲しいの。」

「大丈夫だもん!あそこに大人もいるし、
一年生は待ってないもん。遊んでるもん!」

(……その大人は旗当番の人だから。
君たちを見守っている感じではない。
そして、一年生が遊ぶなら
やはり年上の存在必要じゃん!?)

「いや、一年生が遊ぶなら早く行ってあげてよ。」

「だって、ぼくだけじゃないもん。おそいのは!
6年生だっておそいんだもん。待つんだもん!」

……。
鼻息荒く出て行きました。
一応、傘は持っていきました。
どうやら、彼に言わせたら母のせいらしいです。

!?
え?
何で?
君たちが時間を見て行動に移さないからじゃん?
ソファーでのんびり漫画見てて、いいわけなくない?
というか、待つっていうのが許せないわけ?
たまに8:10からトイレにこもって門が閉まり
後からキミを送り届けなきゃいけないじゃーん!!!

日本はきっちりしすぎ

ふと、考えました。
なんで、私はこんなに息子たちを追い立ててしまうのだろうか?と。

・私は、時間厳守は当たり前(何なら5分前集合)
・私は、人に迷惑をかけないように気をつけている。
・私は、時間に遅れて焦りたくない。
・私は、年下に優しくしたい。
・私は、母親としてきちんとしていたい。
・そんなの日本では当たり前じゃない?

日本では、電車の時刻だってきっちりしています。
だからこれが普通だと思っていましたが、
海外だとこんなにきっちりしていないみたいですね。

あぁ、昔、保育園でインドのお子さん預かった時、
オンタイムの感覚が違いすぎて焦った思い出がよみがえります。

ちょっと、冷静になって息子たちの目線を思い浮かべます。

・8:10になっても、どうせまだ来ていない人がいる。
・すぐに出発できっこない。
・待っているときは寒すぎる。
・1年生は(待たされてかわいそうじゃなく)遊んでいるから大丈夫。
・学校はすぐそばだから大丈夫。
・いつも(旗当番の)大人が近くにいてくれる。
・お母さんががみがみ言うのはイライラする。
・自分でできるから、ほっといて!

こんな感じなようです。
書いてみると、だいぶズレが発生しています。

大事な所が伝わっていない。
これはいけません。
システム修正しなければ。

一番伝えたいところは?

まず整理します。

母の一番の願いは、
8:10という決められた時間に間に合うように、
自主的に時計を見て、出発してほしい。

母が追い立ててしまうのは、
どうやら息子たちが追い立てられるのをのんびり待っている
つまり依存的な所みたいです。
ここに、私はイライラするようです。
自分で考えて動け!と。

さらに言うなら、責任感の欠如。
君たちは上の学年だろう。
少しは待って守ってやれ、と。

ただ、名著「人を動かす」にも書かれているように
人は、自分からやろうとしたことしか実行できません。
人から言われたことを自主的にやるなんて無理です。

もし、
やってほしいことがあるのならば、
相手に花を持たせてやらないと。
これは、母が賢くなる必要がある案件です。

そして、よく考えたら
息子は「大丈夫」と言っていました。
この「大丈夫」が曲者では?

自主性を育てるために

大丈夫の意味を調べてみたら
①あぶなげがなく安心できるさま。
②まちがいがなくて確かなさま。
だそうです。

息子は、8:10に間に合わなくても
確信をもって安心をして出て行くわけです。
「まだ、大丈夫」と。
これは、彼らの毎日の体験による知見でしょう。

この知見に、私は意義を唱えました。
それでも、時間は守れるといい。
それが、この日本で生きていく上で信用に繋がるから。

という事で、家でできる範囲の対策を。
朝からソファーでマンガを読んでいるあの時間。
問題はマンガだ。
あれが原因で時間を忘れのんびりしてしまう。
マンガを撤去すれば……。

無理だ。
あの、有名な海賊たちの冒険をとめるなんて。
100巻以上続いているにもかかわらず、
1巻から読み直しに入っている息子たちは
あのマンガを別室に持っていっても
必ずや見つける事でしょう。
続きが気になると。

知っています。
本の続きが気になるって
辛いことを。
母は知っています。
ふむ。マンガは一旦保留にして。
(本に甘すぎる母)

私が、がみがみ言わなければいいのでしょう。
ヒューマンエラーを取っ払います。
(本当にできる?)
うーん。
善処します。
いや、きっとできるはず。
これだけ胸の内を書き出したんだから。

そうだ!
ピグマリオン効果です。
どっかの記事で書いたはずです。
子どもを信用するってやつ。
あれをいつでも思い出せるように、
ピグミンとマリオのイラストを貼っておけば!
(きっと、違う)

これで、私も理解のある親になれるはず。ほら、マリオも応援してくれている。

子どもに信用と言うものを伝えるには、
自分がまず信用される行動をとらないといけません。
私が、背中を見せる。

母は心配や世間体が、ちらちら頭をよぎります。
それでも息子を信用してがみがみとは言わないように決意しました。

自分で気づけるように、話し合って工夫して、
時間とよい塩梅でお付き合いできるように。
それは、きっと私自身の時間を緩める事にもつながるはず。

私たち親子の〝いい加減”を探します。
よーし。
これで私の心は落ち着きました。
もう明日から大丈夫です!

注意喚起


※この記事をお読みになった方は、
この親子を参考にしないように。

マンガ本を撤去していないという
システムエラーの対処不足により
また今回のような事件が
多発する可能性があります。
ご了承ください。


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