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社会性(人との交流)の多様性を解説ー3つのタイプ

この記事は1,057文字あります。個人差はありますが、2分〜3分でお読みいただけます。

このnoteではVoicy(音声配信)で配信した内容のテキスト版(要約版)です。詳しくはVoicyで聴いて頂ければと思います。

ちなみに、Voicyは下記チャンネルで毎日更新しています!

今回は自閉症スペクトラム(ASD)の人の社会性(人との交流)のスタイルについてです。どうぞお付き合いください。


社会性にも多様なタイプがある

昨日のVoicyの放送では、「専門家としてその発言はどうなのか?」と思った記事について取り上げました。

端的にお伝えすると、「ASDの診断がつく人は社会性やコミュニケーションが破壊的にダメな人」というような内容でした。

それはあまりにも極端すぎるし、誤解を増長するような論調だと個人的には思います。

社会性(人との交流)をとっても、さまざまなタイプがあり多様です。ですから、「ASD=〇〇」と一律に決めつけることはできません。

ASD概念を提唱した故ローナ・ウイング先生はASDの人の社会性について以下のように整理しています。

それぞれに特徴があり、それぞれのスタイルの理解を深めることが誤診を避け、より良い支援へと繋がるのだと思います。

詳しくはVoicyを聴いて頂けると嬉しいのですが、ごくごく簡単にnoteでも。

孤立型

一人遊びや一人で過ごす方を好みやすいです。
人が嫌いということではありませんが、人よりもモノに関心を向けやすいタイプです。

そのため、一人で過ごすことを尊重する(集団で過ごすことの負担は小さくない)、視覚的な手がかりなどのモノを活用することは、指示の理解を助ける。

受身型

自発性が薄く、指示待ちになりやすいタイプです。言われたことは、内心は嫌であっても断りきれずに応じてしまいやすく、ストレスを溜めやすいことがあります。

自発的に行動できるようなサポート、拒否できるようなコミュニケーション支援が重要。

積極奇異型

積極的に関わりを求めたい一方で、相手の意向や感情に気がつきにくく、やや一方的な関わりになってしまいやすいタイプです。その結果、悪気はなくても相手にとっては「ちょっと距離感が近いな」などの違和感を持たれてしまいやすい。

ルール、知識としてお伝えしていけることは教えていくことがポイントです。ただし、発達段階によっては、お子さんの発達を待つ(トラブルになりそうな場面を減らす)ということも必要。

いかがでしょうか。
これらは、年齢、環境、相手によっても異なります(=一律じゃない)。

その時々の社会性がどうなっているのかを整理することで、また支援の切り口も見えてくるのではないでしょうか。

佐々木康栄

災害時に役立つさまざまな情報

これまでnoteにまとめていましたが、TEACCHプログラム研究会東北支部のホームページに集約しました。宜しければご活用ください。


その他お知らせ

オンラインサロン「みんなで考える発達障害支援」

セミナー情報

▼TEACCHプログラム研究会東北支部 「アセスメント総論ーそもそもアセスメントって?改めて、基本に立ち返って」

自閉症スペクトラムの方々の支援現場では「アセスメント」というキーワードはよく見聞きするようになりました。他方で、

「そもそもアセスメントは何か?」
「何をアセスメントするのか?」
「どう支援に活かすのか?」

こうした疑問を現場からはよく見聞きします。
そこで、東北支部では今年度のテーマを「アセスメント」にし、年間を通じて共にアセスメントについて学びたいと思います。
  
1回目は、「アセスメント総論」ということで、今後のセミナーにつながる内容として、佐々木がお話をさせていただきます!どうぞ奮ってご参加ください。

*この画像は、当事者の方に作成いただきました。春らしい、素敵な画像に仕上げていただきました!*


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