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「障害」について国際的にはどのように考えられているのか?

この記事は1,180文字あります。個人差はありますが、約2分〜3分でお読みいただけます。

このnoteではVoicy(音声配信)で配信した内容のテキスト版(要約版)です。詳しくはVoicyで聴いて頂ければと思います。

ちなみに、Voicyは下記チャンネルで毎日更新しています!


国際生活機能分類って?

昨日に引き続き、今日も「障害」について。

日本では障害に関する表記に漢字とひらがながありますが、今日はその続きとして、障害について国際的な視点、特に世界保健機関(WHO)が提唱する国際生活機能分類(ICF)の考え方について深堀りしていきます。

ICFは、人の健康状態や関連する状況を分類するための枠組みです。

これまでは、健康に関しては個人の問題として捉えられがちでしたが、ICFでは「いやいや、環境の影響もあるよね」とされました。

加えて、それらは「生活機能」とも影響すると。

生活機能とは?

ICFでは、生活機能について3つに分けています。

1つ目は、例えば足がうまく動かせない、耳がよく聞こえないといった、体の機能などに関する問題です。これを心身機能や身体構造の問題としています。

2つ目は、その心身の問題がどう生活に影響するか、つまり、結果として階段を登れなかったり、話が聞き取れなかったりすることです。これは「活動の制限」と呼ばれたりします。

3つ目は、その人が社会にどう関わっていくか、ということです。たとえば、障害がある人が学校に行きにくい、働きにくいといった問題。これを「参加の制限」と呼びます。

ここで大切なのは、障害を持つ人が直面する問題は、その人の体だけの問題ではなく、その人が暮らしている環境や社会の仕組みによるところも大きいということです。

たとえば、車いすを使う人でも、建物にスロープがあれば、階段のない場所では問題なく動き回ることができますよね。これは、適切な環境が整備されていれば、社会の中で活動的に過ごすことが可能であることを意味しています。

つまり

障害があるかないかは、その人がいる環境にもよるのです。 ICFは、このように人と環境の関係を重視しています。

ICFによる障害の考え方は、単に「何ができないか」だけではなく、「どうすればその人がもっと活動できるか、社会に参加できるか」を考えるようなものです。

課題

しかし、この考え方はまだ十分に認知されておらず、実際に社会に組み込むのが難しいという意見もあります。資源の不足や理想と現実のギャップがあげられたりします。

それでも、一人ひとりがこのICFの考え方を理解し、社会全体で障害に対する取り組み方を考え直すことが、より良い未来への第一歩になるのではないでしょうか。

佐々木康栄

災害時に役立つさまざまな情報

これまでnoteにまとめていましたが、TEACCHプログラム研究会東北支部のホームページに集約しました。宜しければご活用ください。

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