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東北の自閉症支援の未来を

この記事は2,240文字あります。個人差はありますが、3分〜5分でお読みいただけます。

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元々そんなに読まれているわけではないのですが、休日にはより一層読まれなくなるので、今日は役に立つ内容ではなく、「ぼくが東北で活動するワケ」という日記です。もしお時間あればお付き合いください。


迷わず東北から関東へ

ぼくはTEACCHプログラム研究会東北支部の代表を務めています。2021年から設立のための準備をし、2022年から活動をスタートすることができました。もちろん、一人でできるわけではありません。全国にいる仲間、自身が役員を務めている鹿児島支部の皆さん、そして東北支部の役員を担ってくださっている方々、本当に多くの方々の助けのおかげです。

でも、時々「どうして横浜にいるのに、東北支部なんですか?」と聞かれることがあります。その疑問はもっともだと思います。

ぼくは、秋田県で生まれ育ち、大学・大学院は福島県で過ごしました。嫌な気持ちになる方もいると思いますが、ぼくは「地元最高!」みたいな感覚は元々薄く、働く場所としても横浜を即決しました(東北を出ることには、全く迷いも抵抗もなかったです。すみません)。そんな薄情なぼくが、今は東北支部の代表です。

東北での活動を応援するワケ

2011年3月に大学院を卒業しました。東日本大震災の年です。すでに横浜での仕事も決まっていたのですが、仕事のスタートは遅れたように記憶しています。

福島には、ぼくの大事な友達がいます。彼はすでに就職していたので、学生のぼくなんかよりずっと大変な状況でした。横浜に行く前夜に彼に別れを告げ、「本当にぼくの選択はよかったんだろうか?」と感じたことをはっきりと覚えています。そのあたりから、自分の故郷である東北のために何かできることがないだろうか?と、人生で初めて地元愛みたいなものが芽生えました。

そこから2年間は南相馬市の健診に携わらせていただきました(仕事が休みの日に時々ですが、現地に伺っていました)。でも、正直、当時のぼくが役に立っていたとは全く思えません。

その時に「今のぼくは役に立たないし、邪魔になるだけかもしれない。今以上に勉強して力をつけないといけない。そのために10年間。10年後に必ず、自分にできることを」と思っていました。それが24歳の時です(2011年)。東北支部立ち上げの準備を始めたのが、ちょうど10年後の2021年です。その10年間は、もしかするともっともっとできることはあったと思いますが、自分なりには頑張ったつもりです。

何を目指しているのか?

ASD(自閉症スペクトラム)概念を提唱したイギリスの児童精神科医ローナ・ウイング先生はアスペルガー症候群およびASDに対して、
「陽の下に新しきものなし」
「何ものも名を得るまでは存在しえない」
という格言を残しています。

ものごとを認知してもらい、拡げていくためには名前が必要であるということです。ぼくが東北で何か少しでも役に立たせて頂こうと思えば、ASDの理解と支援のための知識を伝えていくだけではなくて、名前が必要です。そのための「TEACCHプログラム研究会東北支部」です。

でも、それで満足するだけでは何も変わりません。活動準備を始めてから3年間が経とうとしています。この3年間で何かが変わったのか、そしてぼくが役に立っているのか分かりません。何も変わっていないかもしれないし、かえって迷惑になっているかもしれません。

それでも、目指したいものがあります。東北の自閉症の方やご家族、関係者の方々の生活が少しでも豊かになることです。でも、ぼくは横浜で働いているので、東北で実働できるわけでもなく、仮に東北に仕事の場を移したとしても、そこで出会える人は限られています。

総務省が昨年発表した発表した東北6県の人口は計842万6000人です。自閉症の有病率が1〜2%と言われていますから、東北には自閉症の方が8426人〜1万6852人いると推計されます。でも、支援が必要な人はもっといるかもしれません。そうすると、一体どれだけの理解者が必要なのでしょうか。

東北支部の会員は100名を超えていますが、少なくともその人数では圧倒的に足りないことは明らかです。ちなみに、青森、秋田、岩手、山形は10%弱、福島は20%弱、宮城が40%弱という内訳です。そして、有難いことに東北以外の方でも入会してくださっている方々もいます(きっと東北支部の理念に共感してくださったのだろうと勝手に思っています。ありがとうございます!)。

各県から100人ずつくらい共感してくださる方々がおられれば、少しは変わるでしょうか?まずは600名の団体を目指してと思っています。もちろん、一緒に活動したいと思っていただけるだけの魅力がないといけません。口ではいくらでも言えます。そうならないようにするのが、ぼくのこれからの10年間です。

今日の記事は以上になりますので、参考になれば幸いです。補足はVoicyで話をしますので、宜しければVoicyの方も応援していただければと思います!それでは!

佐々木康栄

セミナー情報

佐々木が関係する研修会情報をいくらか紹介します。ぜひ一緒に学びませんか?

自閉症eサービス@とうほくー「不適応行動へのアプローチ 実践編」

2023東北支部活動

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・100名まで
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これまで、会員の皆さんには限定のコラムや動画を配信してきました。現在下記のような動画を配信中です。閲覧にはパスコードが必要です。何度かメールでご案内しておりますが、もし会員の方で「パスコードがわからない!」という方はteacch.tohoku@gmail.comまでご連絡ください。

▼会員限定コンテンツ▼

現在、会員限定の質問フォームを設けています。匿名にしようかとも思ったのですが、会員の方からのご質問であることを確認するためにお名前のご記入をお願いしたいと思います。ご質問については、全てにお返事できるわけではなく、会員の皆さん全体にとって有益だろうと思うものを中心に取り上げて、限定コラムなどで書いていきたいと思います。

▼その他▼

ここに記載した以外にも、東北支部ではさまざまな取り組みを今後もしていきます。会員の皆さんには、「今こんなことを考えています」というのもお届けしますのでお楽しみに。公式LINEもあり、会員以外の方もぜひご登録ください!定期的に情報発信していく予定ですので、「TEACCHって何だろう?」「興味はあるんだけれども、どんな活動をしているんだろう?」という方はぜひご登録ください!

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