菅野完さんのご都合主義の差別批判

菅野完さんの二枚舌

 菅野完さんは、荒井勝喜総理大臣秘書官が同性婚への見解を問われたときに「見るのも嫌だ。隣に住んでいたら嫌だ。人権や価値観は尊重するが認めたら国を捨てる人が出てくる」という発言をなしたことについて、YouTubeで触れていました。

同性婚をめぐって「見るのも嫌だ」などと発言した荒井勝喜総理大臣秘書官について、岸田総理大臣は、政権の方針と相いれない発言で言語道断だとして、更迭したことを明らかにしました。

荒井秘書官は3日夜、オフレコを前提にした記者団の取材に応じた際に、同性婚についての見解を問われ「見るのも嫌だ。隣に住んでいたら嫌だ。人権や価値観は尊重するが、認めたら、国を捨てる人が出てくる」などと発言しました。

しかし、発言への批判が相次いだことから改めて取材に応じ、不適切な発言だったとして撤回し、謝罪しました。

岸田総理大臣は、訪問先の福井県で記者団に「大変深刻に受け止めており、秘書官の職務を解く判断をした。本人からも辞意があった」と述べ、荒井秘書官を更迭したことを明らかにしました。

そして、荒井氏の後任には、経済産業省の伊藤禎則秘書課長の起用を決めたと説明しました。

その上で、荒井氏の発言について「今の内閣の考え方には全くそぐわない言語道断の発言だ。『性的指向』や『性自認』を理由とする不当な差別や偏見はあってはならない」と述べました。

また、みずからの任命責任を問われ「任命責任を感じているからこそ今申し上げた対応をとっている」と述べました。

荒井氏は、経済産業省出身で、岸田内閣が発足したおととし10月から総理大臣秘書官を務め、広報やメディア対応を担当し、岸田総理大臣の演説などの原稿の執筆役も担っていました。

4日は岸田総理大臣の地方出張に同行する予定でしたが取りやめていました。

岸田政権が多様性が尊重される包摂的な社会づくりを目指す中、実務を担う秘書官の不適切な発言による更迭は政権へのさらなる打撃となりそうです。

NHK「岸田首相 同性婚『見るのも嫌だ』などと発言の荒井秘書官 更迭」

 この荒井勝喜総理大臣秘書官について菅野完さんは次のように述べて批判していました。

 これは菅野完さんのYouTubeでの発言で、例の暇空茜さんから提起された民事訴訟を受けて非公開となっているものですが、私の文字起こしを示しておきます。

私が菅野完です。
頑張っていかなあかんなと思っているんですけどね。
電光石火でございましたな。
こういうことがな、まあなあお気づきの方が大半だと思いますが、首相補佐官が差別発言をし、その差別発言の結果、首が飛ばされた、首を切られたという事件がありました。
えーと、前から話しているように、朝刊チェックで毎日やっているとき、動画も含めてしばらく、あらゆることを人権という切り口で考えてみて、えーと、少なくとも、その、僕の動画を観ている人だけは、いわゆる、その、近代社会の、基本である、人権という大義を正しく身に着けられるようになれればなという風に思って、繰り返しやって、しばらくの間、それにお付き合いいただこうかという話を昨日してましたけど、その一環で今回のこの事例を取り上げたいなと。
まあ、何があったかというとですね、毎日新聞のこの記事が一番わかりやすいですね。
えー、何言うてんねん、口は噛んでますけど、はい、「首相秘書官、性的少数者や同性婚巡り差別発言」、「LGBTQなど性的少数者や同性婚のあり方を巡り、経済産業省出身の荒井勝喜首相秘書官が、記者団の取材に対して『僕だって見るのも嫌だ。隣に住んでいるのもちょっと嫌だ』などと差別的な発言をした。首相官邸でオフレコを前提にした取材に対し発言したが、進退問題に発展しかねず、国会で岸田文雄首相の任命責任が問われる責任がある。」ということがありました。(記事と異なる点は、菅野完さんの読み間違い)

菅野完「僕は、荒井勝喜秘書官のご一家に『隣に住んで欲しくない』です。」

 LGBTQなど性的少数者や同性婚のあり方を巡り、経済産業省出身の荒井勝喜首相秘書官が3日夜、記者団の取材に「僕だって見るのも嫌だ。隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」などと差別的な発言をした。首相官邸でオフレコを前提にした取材に対し発言したが、進退問題に発展しかねず、国会で岸田文雄首相の任命責任が問われる可能性がある。
 記者団は1日の衆院予算委員会で岸田首相が同性婚の合法化などについて「社会が変わっていく問題だ」などと述べたことについて質問。荒井氏は「社会に与える影響が大きい。マイナスだ。秘書官室もみんな反対する」などと発言したほか、「人権や価値観は尊重するが、同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる」との趣旨の言及もあった。【高橋恵子】

毎日新聞「首相秘書官、性的少数者や同性婚巡り差別発言」

この記事そのものが素晴らしいなと思ってて、後で戻ってきますが、これ、注目すべきは、3日の夜の話ですね。
すなわち夕べ、夕べです。
夕べ何があったかというと、僕、さっきいろいろ聴いていたんですけど、今日の明け方聴いていたんですけど、僕、夕べ、夜、晩飯は目黒のとんきでした。
目黒のとんきでトンカツ食うてたんですけど、トンカツ食うて、でー、帰ってきてちょっと仕事して、友達と電話して、すぐ寝ました。
その裏ぐらいで、えーと、この発言があったわけです。
まあ、あの、いろんなメディアの関係者に聴いて、だいたい昨日の夜の9時半ぐらいの発言だということでした。
すぐに毎日新聞がウェブで記事にして発表して、朝刊に載せる前です。
やってるんですよ。
で、えー、瞬く間にネットで評判になりました。
こりゃ、わかりやすい差別発言ですからね。
で、そうするとどうなったかというと、僕が今日朝4時すぎに一回起きて、起きてんのかな、4時ぐらいすぎに一回起きて、ちょっと仕事して、そんな4時遅ない、3時すぎに起きて、3時すぎぐらいから仕事して、4時半ぐらいから朝飯食うて、えー、言うてる裏で、こんなことがあった。
また、さらに、
「岸田首相、LGBTQ差別発言の荒井秘書官へ 『言語道断』」ということで、荒井秘書官の更迭が決まったと。
わずか10時間の間に差別発言があって、更迭が決まったと。
いうこと。
迅速なんですね。
これ、この発言を擁護するつもりの岸田政権を褒めるつもりもないですが、えー、ないですが、あの、これね、ちょっとね、びっくりするぐらい素晴らしい動きだなと思います。
えーと、いや、こうあるべきですよ。
差別発言をした人間がいれば、これ、その、すぐ、言葉狩りだどうたらこうたらだとかいうアホがいますけどね、言葉狩りでね、たとえば、その言葉を使ったから差別だとかというのは確かに止めるべきだと思いますよ。
明確な差別の意図を発言があった場合はですね、もう、その場で更迭すべきですよ。
当たり前です。
当たり前です。
で、今回の岸田首相の、えー、この判断は、僕はとても素晴らしいと思います。
何が素晴らしいねんって、早さが素晴らしい。
早さが素晴らしい。
待たなかったということ。

菅野完「僕は、荒井秘書官のご一家に『隣に住んで欲しくない』です。」

 LGBTQなど性的少数者や同性婚のあり方を巡り、経済産業省出身の荒井勝喜首相秘書官が3日夜、首相官邸で記者団に「僕だって見るのも嫌だ。隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」などと差別的な発言をした。オフレコを前提にした取材に対する発言だったが、岸田文雄首相は4日朝、記者団に、荒井氏を更迭する方針を明らかにした。
 荒井氏は3日夜の取材で、岸田首相が1日の衆院予算委員会で「社会が変わっていく問題だ」などとした同性婚の法制化などを巡り、「社会に与える影響が大きい。マイナスだ。秘書官室もみんな反対する」などと発言した。「人権や価値観は尊重するが、同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる」との趣旨の言及もあった。
 荒井氏は3日深夜、官邸で再び記者団の取材に応じ、オンレコで「先ほどやや誤解を与えるような表現をして大変申し訳なかった。撤回させていただく」と述べ、発言を謝罪・撤回。「個人の意見であり、公職においての意見では全くなかったが、個人的な意見であっても言うのは望ましくない」と釈明した。政権への影響を問われ「ちょっと首相には申し訳ない。僕個人の意見として言って迷惑を掛けている。首相自身がそういうことを言っているわけでも、考えているわけでもない」と説明し、今後の対応については「慎重に、あらゆる発言を気をつけてやっていく」と語った。
 首相は4日朝、首相公邸で記者団の取材に応じ、荒井氏の発言について「進退をも考えざるを得ない発言だ。至急、具体的な対応を考える」と述べ、荒井氏を更迭する方針を明らかにした。「岸田政権は、持続可能で多様性を認め合う、包摂的な社会を目指すと申し上げてきた。荒井秘書官の発言はそうした政権の方針とは全く相いれないものであり、言語道断だ。厳しく対応せざるを得ない」と語った。
 荒井氏は2021年10月、岸田政権の発足に伴い、経産省商務情報政策局長から首相秘書官に就任した。【高橋恵子】

毎日新聞「岸田首相、LGBTQ差別発言の荒井秘書官へ 『言語道断』」

 菅野完さんが差別発言をなした荒井勝喜総理大臣秘書官を批判することはわかりますが、この菅野完さん自身が荒井勝喜総理大臣秘書官の家族を標的として「僕は、荒井秘書官のご一家に『隣に住んで欲しくない』です。」というタイトルをつけて村八分にしようとしているのは一丁目一番地の差別であると私は批判してきました。
 その菅野完さんが月刊日本2023年5月号の「置き去りにされる『6割以上の人々』」において、憲法審査会のメンバーをサルとよんだ立憲民主党の小西洋之参議院議員の差別発言に対して、まったく差別発言であるという認識すら持たずに「6割以上の人々」が小西洋之参議院議員の発言に関心を持っていないのであるから立憲民主党の小西洋之参議院議員の発言に対する対応が誤っているという見解を示しているのです。
 菅野完さんといえば、石垣のりこ参議院議員の参議院宮城県選挙区の選挙に深く関わっていることが報じられましたが、私は選挙プランナーとして選挙の戦略を企画する業務などを受託していたのではないかと思っています。その菅野完さんが石垣のりこ参議院議員の元夫から民事訴訟を提起され、その報道の中で委託者である石垣のりこ参議院議員と交際していたことが明らかとなりました。もちろん、両者に配偶者がいなければ法的には何の問題もないわけですが、この報道を見て立憲民主党はどう考えるかという視点も考えなければなりません。
 この週刊誌の報道によって流布された菅野完さんの言動に対して、立憲民主党の執行部は怒っているのではないでしょうか。選挙で候補者を当選させようとする業務を請け負った者がその候補者と交際をしていて週刊誌で報道されるということは法的には問題がないとしても、有権者の目を気にする党の執行部としては許せないことなのではないかと私は考えます。そのためか、令和3年の衆議院議員総選挙では無所属で立候補した福島伸享衆議院議員の選挙に関わっていたように感じる言動をなしていましたし、先の統一地方選挙では京都府議会議員選挙に立候補した日本共産党公認のあかたちかこさんの選挙に関わっていたように感じる言動をなしています。少なくともこの報道以降に菅野完さんが立憲民主党の公認候補の選挙に関わったのではないかと思わせる言動は見当たりませんでした。
 同じ選挙だといっても地方議会議案選挙と国政選挙を比較すると後者が、国政選挙でも立憲民主党公認候補の選挙プランニングと無所属候補の選挙プランニングとでは選挙プランナーの知名度や評判に与える影響が大きくなり知名度や評判に与える影響も大きいのでしょうか。仮に、立憲民主党の選挙プランニングをやりたいがゆえに小西洋之参議院議員の差別発言に手ぬるいのであれば、菅野完さんはとんだ紛い物であるという批判を甘受しなければならないでしょう。