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誠実に投げる #21(そのゴミは誰のゴミ

受け取る相手も得ず
投げる。

いろいろな事が気になりはしないか。

投げる様や
投げるものの状態や
投げた後のことや
投げるために使う力や体。

自分を守りたくはならないか。

受け取る相手がいて
投げる。

もしくは
投げた後のことが想像できて
投げる。

または
投げずにはいられない理由を纏った衝動が
投げる行為を許す。

投げようか
投げまいか。

思惑と行動の間に
果てしない距離がある。

何故なら
相手が見えないし
体は疲れるし
嬉しいことが起きるかどうかも分からない。
誰かを不快にさせるかもしれない。

信念と確信だけが
その葛藤を少しは何処かへ掃いてやるが
風が吹けばまた舞い戻る。
懐に入れてしまおうか。

それでも
責めを負う覚悟があるなら

思いっきり
投げればいい。
煙のように風に乗って
いつかは消えてなくなっても
少しの残香が記憶となって
ある日ある人の中で
スイッチを押すかもしれない。

加減など自然ではない。

腕がもげるほど
あらん限りの力を出して
思いっきり
投げればいい。

誠実な心を無くさない限り
振り切った腕の痛みが
誰かを傷つけることは無い。

彼らの手にあったものと
今ここにあるものは
違う。







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