7-お題

【お題拝借】21世紀にアドラーを学ぶことの意味/幸せは共同体における居場所があるかどうか/学校でいじめられる

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確かに心理学に限らずすべての科学は日々洗練され、精緻化されています。しかし、そうあればあるほど全体像をつかむのは困難になります。アドラー心理学の人間の見方はその全体像をユニークな形で見せてくれます。

アドラー心理学は今から100年ほど前の心理学ですけれども、21世紀の心理学につながっています。アドラー心理学のキー概念は「劣等感と補償、ライフスタイル、共同体感覚」の3つです。これらのそれぞれが21世紀の心理学につながっています。「劣等感と補償」からはセルフコントロールへ、「ライフスタイル」からは人格というスキルへ、「共同体感覚」からはシチズンシップへ。

このようにアドラーが取り上げた概念が現在から未来への心理学へとつながっています。このように見ることで私たちは常に人間に関する科学の大きな地図を手にすることができます。そして安心して、精緻化すべき領域を掘り進んでいくことができます。アドラー心理学を再び学ぶことの意味を私はこのように考えています。

その人のことはよく知りませんけれども、自分に注目して欲しいのでしょうね。そして賞賛されたいのでしょう。ということは、日々の生活ではその人は注目もされていないし、賞賛する人もいないということなのだと思います。

収入や財産や玉の輿を得たとしても、誰にも注目されない生活は寂しいものでしょう。どこにも自分の居場所がないのかもしれません。せめてインスタという場所で自分の居場所を作りたかったのかもしれませんね。

幸せは、収入や地位ではないことがわかっています。幸せは共同体における居場所があるかどうかです。

課題の分離は共同の課題を作ることとセットです。いじめられるような学校に行きたくないのはまっとうな理由ですので、子どもに聞いてから先生に報告しましょう。それでもいじめが止まないなら次の方法を考えましょう。

子どもの課題は勉強することです。親の課題はそれを支援することです。先生の課題はクラスでいじめが起こらないように防止することです。しかし日常的にいじめられるような場所で無理やり勉強する必要はありません。勉強のできる他の場所を探しましょう。

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