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【アドラー心理学の実践】#16 ライフスタイルを変えるにはどうするか

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。10月4日(木)から始まった早稲田大学エクステンションセンター中野校での「アドラー心理学実践講座」(全8回)が終了しました。この連載では、この講座の内容をお伝えしています。講座に参加できなかった方にも、その雰囲気が伝わればいいなと思っています。

今回は、「ライフスタイルを変えるにはどうするか」というトピックです。

前回はライフスタイルがどのように作られるかということを説明しました。私たちは共同体への所属を確保すること、つまり「自分の居場所がある」という状態を作るために最も有効な戦略を(意識的にも無意識的にも)選んでいきます。

そして、「この方向でいけば私はこの共同体に居場所が作れるぞ」と(無意識的にでも)確信した方向性で自分を伸ばしていこうとします。このイメージが「自己理想 self-ideal」です。人はこの自己理想のイメージを常に参照しながら自分のライフスタイルを決めていきます。家族からはじめてひととおりの人間関係を経験する10歳くらいまでに自分のライフスタイルが固まっていくのはそのためです。

ではこのようにして形成されたライフスタイルはその後変えられないのでしょうか。

そんなことはありません。アドラーは「死ぬ1、2日前まで変えられる」と言っています。もちろんこれはユーモアですけれども、その人自身の決断さえあればいつでもライフスタイルは変えられるということを言っているのです。

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