2-教える技術ヘッダ

ラケットを道具にすること。道具と一体化すること。

火曜日は「教えること/研究すること」のトピックで書いています。

これまで連続してテニスコーチの教え方について取り上げてきました。具体的には以下のようなことを書いてきました。

01 お金を払えば自分の自由にして良いという考え方の人は、コーチや先生につくべきではありません。
02 手出しボールで打つ。シナリオで打つ。ゲームで活用する。構造化されたプログラム。
03 手加減しないことの意味。
04 Nothing Ballを出さない。美しく意味のあるラリーの始まり。

今回は「ラケットを道具にすること」ということを書きたいと思います。

「ラケットはボールを打つ道具だよ。当たり前のことだ」という人がいるかもしれません。その通り、ラケットはボールを打つ道具です。ボールを打たなければ単なる「荷物」です。ラケットはけっこう重いので、それを持って走るのは大変です。ラケットを「荷物」ではなく「道具」として使う方法を学ぶことが、つまりテニスに上達するということです。

いや、ボールを打っている時点でラケットは道具になっているんじゃないですか、と反論する人もいるでしょう。その通りなのですが、ラケットを上手に使えていなければ、ボールをうまく打つことはできません。ラケットを振っていても、それが体の動きに合っていなければ、うまく道具として使えていないということです。ラケットを上手に使えていないということは、道具としてのラケットと荷物としてのラケットが半々に入っているということです。

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