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【アドラーオンライン】08 みんな自己理想を持つので必ず劣等感を感じる

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。しばらくアドラーオンラインの内容で書いています。ビデオと質疑応答で学ぶ「アドラーオンライン(note版)」もぜひお試しください。

前回まで、アドラー心理学(=個人心理学)の心理学史の中での位置づけと、アドラーが目指した「生きることの科学」とはどういうものなのかということを説明してきました。

今回から、アドラー心理学の骨組みとなっている重要な概念を取り上げながら、それらと現代心理学とがどのように関連性を持っているかについて見ていきましょう。

まず最初に取り上げるアドラー心理学の重要な概念は「劣等感 Inferiority Feelings」です。アドラーはさまざまな人を観察するうちに、どんな人でもより優れた自分を目指していることに気づきました。確かに私たちは今日よりも明日、今年よりも来年、もっと優れた自分になっていることを目指して生きています。より劣った自分を目指して生きている人はいません。いるとしたら、その人には治療や援助が必要です。

このとき、理想の自分のイメージを自己理想(Self-ideal)と呼び、それに対して実際の現実の自分のイメージを自己概念(Self-concept)と呼びます。自己理想を目指すことを、優越の追求(Striving for Superiority)あるいは目標の追求(Goal-striving)と呼びます。自己理想を目指して目標の追求をすることで、私たちは努力し、成長していきます。

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