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【アドラーオンライン】14 あなたのライフスタイルを測ってみよう

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。しばらくアドラーオンラインの内容で書いています。ビデオと質疑応答で学ぶ「アドラーオンライン(note版)」もお試しください。現在ここで連載しているアドラー心理学の記事もまとめて読むことができます。

前回は、ライフスタイルが所属する共同体に変わっていくにつれて形成させていくことを説明しました。生まれてきて最初の共同体は家族です。成長するにつれて、近所の同年代の子どもや保育園、幼稚園での遊び仲間の共同体に所属していきます。学校に入るとクラスメイトの共同体に所属を見つけます。仕事をするようになると職場の共同体に所属します。職場以外の一通りの共同体を体験し終わる10歳くらいまでにはライフスタイルは確立します。

いったんライフスタイルが確立すると、それは大きく分けて3つの場面で働くようになります。1つ目は、自分が追求する「自己理想 self-ideal」として働きます。自分が所属する共同体の中で、自分がどのようにすれば生き延びることができるか、つまり居場所を見つけることができるかを探り、その方向性が有望だと感じれば、それを自分がめざすべき自己理想として設定します。そして意識的であろうが、無意識的であろうが、自分の決断や行動をその方向に合うように決めていくのです。

2つ目は、自分と他者の対人関係の作り方に影響します。自分がまわりの人とどのように付き合い、関係を作っていくかは、自分のライフスタイルと相手のライフスタイルの組み合わせによって大きく影響を受けます。それはライフスタイルを意識しなければ、ほぼ自動的に決まっていくでしょう。あの人を変えよう、あの人との関係を変えようとするのは、ライフスタイルの考え方を抜きにしてはかなり困難なことです。他人のライフスタイルを変えようとするのは、ほぼ不可能なことだと思っておいたほうがいいでしょう。

3つ目は、自分が考える自己、他者、世界についての考え方(これをスキーマと呼びます)に影響を与えます。自分自身、まわりにいる他者、生きている世界についてどのように考えているかは、ライフスタイルにほぼ一致します。たとえば、「自分は弱い存在であり、世界は危険に満ちたところなので、まわりにいる人たちは私を守ってくれるべきだ」というスキーマを持っている人は、それを反映させた生き方をするでしょう。つまりそれがライフスタイルとなります。

それでは、実際にあなたのライフスタイルを測ってみましょう。ここではおおざっぱに自分のライフスタイルの傾向を測ることのできる「ライフスタイル診断シート」を使います。

やり方は簡単です。全部で14問の質問があります。それぞれの質問について4つの選択肢がありますので、最もあてはまる選択肢1つに◯をつけてください。全部つけ終わったら、A, B, C, Dの◯の数をそれぞれ数えて、最後の欄に数字を入れます。4つの数字の合計が14になっていれば、正しく採点できています。ではどうぞ。

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