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私が受けた性暴力について

私はいま非常に気分が悪いです。明日は就労支援事業所に行かなくてはなりません。ただ、精神の負荷がかかっていて、行けるか不安があります。

これから書く内容については昨日と今日の訪問看護で話しましたが、それでも足りず、まだ私の胸の中で渦巻いています。

相談電話にかけることも考えましたが、一から事情を説明するのが面倒で、事情をよくわかってない人に「それは大変でしたね」と言ってもらったところで気持ちが軽くなるのか疑問です。

布団に横になる、録画したドラマを見る、なども考えましたが、私にとってかけがえのない「書く」という行為を通して自分自身を救うことができるのではないかと考えました。

noteでも性被害の体験を書いていた方はいます。個人名を出したりあからさまに特定される書き方をしなければ、書いても問題ないでしょう。

何より私は被害者であり、加害者を慮る義理はまったくありません。

私に加害してきた男をBとします(イニシャルではありません)。

Bは私と同い年で、大学の少し前からの付き合いです。20年以上の付き合いになります。
クラシックなど共通の趣味も多く、一番と言ってもよいほど距離の近い友人でした。

先日、Bに招かれて家に遊びに行きました。彼の奥さんが実家に帰省していたので、その間にお邪魔したのでした。

数時間喋ったあとに、Bが突然「○○君の裸が見たい」と言いました。

びっくりさせられる発言でした。Bとはそれまで性的な話題もしなくもなかったですが、私がしたがるというより彼がそうした話題をしたがる傾向にありました。普段なかなかその手の話題を話せる相手がいないのかなと思って応じていました。
とはいえ、友人相手に「裸が見たい」と告げるのは相当異常に感じました。Bが言うには小学生の男子が性器を見せ合うようなノリだったようです。

それから少しして、Bから「実は前から○○君のことが好きだった」と言われました。

これにもびっくりしましたが、隣り合って一緒に歩くときによく近寄ってくるなぁと感じていたのはそれが理由だったのかと思いました。

私はバイセクシュアルですので、男性から好意を告げられることが気持ち悪いとかそういうのはありません。
ただ、告白の前に「裸が見たい」発言があったので、素直に受け止めることは到底無理でした。

言葉を選びながら丁重にお断りしましたが、その後さらにびっくりする発言がありました。

「パンツ脱いでもいい?」

とBが言ったのです。

性器を見られると興奮する性癖なのか、「恋愛感情が満たされないなら、せめて性欲を叶えてくれ」と言わんばかりの発言に私は大きな恐怖を感じました。

そのとき彼の近くには、先ほど果物を剥いたのに使った包丁とまな板がありました。
明らかに常軌を逸しているBの表情を見ながら、私はどうしたら彼を刺激せずに家を出れるかを必死に考えました。

すぐに逃げ出したいくらいでしたが、それだと挑発することになりかねないので、とりとめのない話をして場が落ち着くのを待って、何とか家を出ることができました。

あとで彼から「僕が言ったことは忘れてほしい」というLINEが来て、なんて都合のいい奴なんだと呆れました。
私がいかに恐怖を感じ、傷つけられたかを書いてブロックしました。ただ「友人関係を切りたいわけではない」とも書きました。

それから2か月くらいたったころでしょうか、少しは彼の方も落ち着いたかなと思って連絡してみました。
ひどく謝っていたので、事態の重さをわかってくれたものだと思い、友人としての付き合いが再開しました。

そして、昨日唖然とさせられる出来事があったのです。

彼はいま体調を崩し入院しているのですが、性欲を持て余して困るという話を以前からLINEでしてきていました。
それ自体は入院生活あるあるですし、私も長く入院して感じたことなので、悩みの相談に乗っていました。

彼にとって入院は初めてなので、友人としてできるかぎりのサポートをしたいという思いもありました。

しかし、彼の話題は入院中の性欲にとどまらず、性癖じみた内容にも及ぶので、私はだんだん不快に感じてきました。

2日前に、「君が僕にしたことは性暴力だと思ってるけど、そういう認識がないから性癖の話とかをしてくるのでしょう。僕は一生忘れません。何もなかったかのように振る舞うのはやめてほしいです」というLINEを送りました。

それに対する返信が昨日ありました。

概要を書くと

暴力ではない(触れてもいないし、大声も出してない)
性的な話をしたら喜ぶと思った
・○○君の方が理不尽に怒鳴ることが今まで何度もあった
・それでも友人だと思ってきたから今の関係がある
・自分と同類だと思っていたので、ふざけ合ってるつもりだった
・○○君を誤解していた。ごめんなさい

というものです。

これを読んだ私は非常にショックでした。

あれ? 以前謝っていたのは本心ではなかったのか?と。

「触っても大声を出してもいないから暴力ではない」という理屈もびっくりです。

会社で女子社員に「パンツ見せて」って小声でささやいても性暴力ではないんですね。

一番の親友がそういう考えの持ち主だったことに私は非常に失望しました。

「性的な話をしたら喜ぶと思った」とか、どういう思考回路なんでしょうか。

昨日このメッセージに返信を送って、そのままブロックしました。

長い付き合いの友人が自分にずっと恋心を秘めていたというだけなら、それを知って心が痛んだと思うのですが、実際は「裸が見たい」「パンツ脱いでもいい?」という性欲剥き出しの塊をぶつけられ、挙句に「暴力ではない。喜ぶと思ってやったこと」ですから、話し合う余地もありません。

自分がしたことについて奥さんや両親、主治医の意見をもらうように、とメッセージを送りましたが、どうせそれをするような男ではないのでブロックしました。

20数年の付き合いでいろいろあり、彼に助けられたことも多々ありました。
それだけに入院生活で退屈な思いをしたり寂しかったり孤独な気持ちにならないように、入院の先輩として恩返しのつもりでサポートしていくつもりでした。
お見舞いにも行くと告げていました。その矢先にこの発言です。

性暴力をふるった話は普通まわりに知られたくないと思うのですが、Bは「暴力ではない」と言ってるから書いても構わないのでしょう。私は読者の判断を仰ぎたいです。

長年の友人からこんな仕打ちを受けて、私はとても疲れてしまいました。いろんなことの疲れが一気に押し寄せて、死んでしまいたいと思うくらいでした。

ただその前に、「今まで『書くこと』でどれだけ救われてきただろう。もしかしたらこのことを書くことで、塞ぎ込んだ気持ちが少しだけ晴れるかもしれない」と思ったのです。

書いてみた今となっては少し気が晴れたのかよくわかりませんが、このショックな出来事をまるで私とBだけの秘め事のように大事にしまっておく義理がどこにあるでしょうか。

私は彼に傷つけられた人間です。そして誤解していただきたくないのは、これは告発ではなく、私の快復を目的として書かれた手記だということです。

ときどき死にたい気分に襲われます。それは今までのいろんな苦労が一気に肩にのしかかってくるような出来事があったときです。

長年の友人から受けたこれらの言動は、私にとっては友情の裏切りでした。
「自分が今まで我慢してきたから友人関係が続いてきた」と言わんばかりのメッセージにも呆れました。
恩を着せられる謂れはありません。嫌だったなら付き合わなければいいだけの話。

こんなことがあっても私は明日就労支援施設に行かなくてはなりませんが、そこの職員さんたちとの関係はまだ浅いのでこの話はできません。訪問看護師さんに話せただけでもありがたかったです。

今回の件で、Bの人格や性格が相当屈折していて複雑だというのがわかりました。それを改善する目的の入院ではないにしても、これを期にそうした問題とも向き合ってほしいです。

長年の友情を失っただけではなく、その相手からこんな仕打ちを受けなくてはならないなんて……

私が死ぬことがあったら弔辞を読んでほしいくらいの人でしたが、その代わりにこの文章を墓標としてここに残しておくことにします。

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