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共に温度感のある「場」をつくる仲間を募集〜自然の声に耳を傾け、安心から余白と創造、そして循環を〜

コミュニティマーケットと循環

とある本を読んで、とても感銘を受けた。

「不特定多数のマーケット化せず、特定多数化することで、共通文脈を生み出して、複数車線の価値交換に変化させる」
「金銭的な価値に収斂しない価値の保全や育成」
「感情の精算と健全な負債感の設計」

とても興味深い内容だった。

殊、経済学をやっていた人間にとって、マーケットというのは当然出てくるワードであるし、起業してからも市場調査など、市場というのは常につきまとってきた。
この時に出てくる「市場」、「マーケット」、これらは対象の顔が見えにくく、そこにずっと違和感を持っていたが、この本を読んだ時に、不特定ではなく、特定、だが少数ではなく多数との価値交換を行っていくことが説かれていて、この本は久しぶりに刺激を受けた。

価値交換は、ともすれば金銭的なものに収斂してしまうことが多く、特に経済合理性の観点からはそうした形になっていく。
経済合理性の観点から消費者目線でサービス開発を行っていけば、当然それらはコモディティ化していくし、消費者として「安く」購買することこそが正義になってしまう。

多分僕が作りたい関係性は、そんなドライなものではなくて、あたたかくてゆるやかな関係性。
そこでは全てが流れていて、お金も循環しているし、それ以外の価値も循環している。
それは、今その瞬間だけでなく、世代を超えて循環する何か...。
そんな世界を、小さくても作りたかった。

全てを分かち合いたい

移住して、約1年半。
この期間だけで、150人以上の人が加賀を訪ねてきてくれた。
大半は僕の家に泊まっていくし、そのスペースもある。
それでもよかったのだけど、僕を目掛けてきてくれたりする、この関係性を僕だけに閉ざしたくなくて。
とてもとても面白い友人たちが周りにいて、その人たちが、ふと加賀に来てくれる。
一方で、加賀にいる人もとても素敵な人がたくさんいる。
そんな両者を、みんなとも分かち合いたいなと思っているのが、ここ最近。

うまく拠点みたいなものを作れなかなと思っていたところ。
このタイミングで、とても素敵な物件に巡り会えた。
そこを、みんなの拠点にしたいと思っている。

その拠点は、僕一人が作るのではなくて、みんなで作る。
僕の独りよがりではなく、みんなのアイデアで。
何より、僕一人でできることなんて大したことなくて、だからみんなの協力がないと、何もできないのが正直なところ。
だから、みんなに助けを借りたいし、その代わり僕にできることはなんでも協力したい。
そんな想いで、始めようと思っています。

安心から創造を

時間的な余白、気持ち的な余白。
余白が生まれると、創造性が高まる。

加賀や鎌倉などに文人が度々訪れたのは、恐らくそうした理由もあるだろう。

その余白は、安心感から作れると思うし、余白によってまた安心感が作られると思っている。

ゆったりと流れる時間。
新鮮な食材と美味しいご飯。
身体と心を癒す温泉。
顔が見える範囲の人間関係。

そうしたあたたかく、ゆるやかな場所に居場所を持つことで、自分の余白を作れるのではないか。
みんなが余白を持てるようになると、僕も楽しいなあ、なんて。

まあ、何より僕がこのまちに来て、本当に自分が整っていくような感覚があって。
そんな感覚を、みんなと共にシェアしたいのが大きい。
そして、僕の大好きなみんなが、大好きな加賀に関わってくれるといいなあなんて思っていたりもする。

兎にも角にも素敵な癒しの揃ったまちで、みんなと一緒に場を作りたいと思っている。

広大なアジト〜まちにひっそりと〜

物件は、山代温泉のエリアにある、一軒家。
大きさは、約160坪。

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小さな畑がついていて、ここで野菜も育てられる。
畑や田んぼを借りるのは大変だけど、まずこの規模から始めてみると、小さな体験ができて楽しそう。

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日本庭園のような庭がついていて、ゆったりと流れる時間。
家の中も綺麗な状態で、今すぐ人が住める状況。
物件の広さは、1階に5部屋、2階に2部屋。
合計7部屋で、十分に住める。
むしろ持て余すかもしれない。

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二階から見た景色。
窓のすぐそこに庭が広がっていて、奥には畑がある。

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温泉までも徒歩圏内なので、基本温泉に行く生活を送る予定。
立地もいい。

アクセス
温泉から徒歩10分弱
加賀温泉駅からバスで15分と、最寄りのバス停から徒歩5分ほど。
駅までは車で10分ほど。
空港までは、車で30分弱。
全体的にアクセスは、結構いい。

僕も山代温泉エリアに住んでいるが、車なしで1年半生活していた。
それくらい、公共交通機関で十分だし、山代温泉のあたりだけで生活が完結もする。

こんな場所で、みんなと拠点を作りたい。
クローズドだけど、オープンな、北陸のアジトを。

企てる仲間と資金が欲しくて

物件購入費と登記代、手続きに関する費用などで、200万円ほどが必要になる。
まあ、立地にしても広さにしても、この値段は格安なわけだけど。

これを集めるにあたって、僕の友人、及びその友人の範囲内で、コミュニティファンディングのような形で集められたらなと思っている。

そこで、一口家オーナーを募集しようと思っている。

一口家オーナー
 家の購入やコンセプトメイク、DIYから庭や畑の手入れまで、一緒に考える仲間の募集。
 社会人は一口10万円。
 学生は一口5万円。
 ここで集めたお金は、期間を話し合って(無期限でも可)、利益から返済していく予定。そして、完済までの期間、一口オーナーは住み放題という形(もちろんその期間移住してきてもOK)。
 法人としての場合は、別途相談にしましょう。
 参画したいけど、金銭面は厳しい、という方などなども相談してくださいまし。

一応200万円集まったら、募集を終了する予定。

細かい話は、それぞれと話し合って決めていこうかなとは思っているが、大枠こういう形でやろうと思っている。
この募集は、最初の段階のみ行うので、今後追加で募集する予定はない。
最初に関わりたいと思ってくれた感度の高い人たちと共に、作り上げていこうと思っている。

このお金の集め方自体も、一緒に作っていけると嬉しい。
僕はお客さんを募集しているわけではなく、一緒に作れる仲間を探しているので。

場所は、加賀市 山代温泉

山代温泉、山中温泉、片山津温泉。
市内だけでも3つの温泉地を有する加賀温泉郷。
石川県内、最も西側で、福井県との県境にあるまち。
金沢よりも、福井の方が近い、そんな場所。

人口規模はおよそ6万5000人。
面積はおよそ306㎢。

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場所は、先ほども述べたように、福井県との県境。
石川県内で最も西にある温泉地だ。

その市内およそ中心部に位置する山代温泉。
住所に「山代温泉」と入る珍しいまち。

遡ることおよそ1300年前、神亀2(725)年、僧 行基が霊峰白山へ修行に向かう途中で、一羽の烏が水たまりで傷を癒していた。
それで発見されたのが、山代温泉。

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温泉の隣には、温泉の本尊でもある薬王院温泉寺が佇まう。

戦国武将 明智光秀が湯治で訪れるなど、全国的にも名を馳せていた。

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加賀には、「総湯」という、昔ながらの共同浴場が残っていて、上記写真は「古総湯」という、明治時代のお風呂を復元したものがある。
床のタイルも、九谷焼でできていたり。
その再現性の高さは、驚愕するほど。

与謝野晶子や泉鏡花なども訪れたというこの温泉地。
中でも、北大路魯山人はこの地に滞在し、山代の旦那衆との交流を深めながら、看板を彫り、九谷焼の名工・須田菁華から手ほどきを受けた。
現在でも、かつて魯山人が住んでいた寓居跡が残っていて、いろは草庵という記念館になっている。

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戦時期には、陸軍病院ができるなど、湯治と癒しの役割を持ちながら、魯山人が来たことも含めた九谷焼など伝統工芸の歴史もある。

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ここは九谷焼の工房。
制作過程を見れたり、ほとんど赤裸々に話してもらえたりする...。(笑)

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職人さんと話していると、土との対話を感じる。
それが、職人であることなんだなと強く感じる。

同じものを作ることはできない。
極めて似ているものを作ることができるだけ。
成形の過程、焼きの過程、絵付けの過程、焼きの過程、様々な過程の中で、当然少しずつ変わってしまうから。
それでも、ほとんど同じものを作るその技術の高さは、日本のものづくりの根源を見ているような気持ちになる。
彼らが、日本の根底を支えているんだな、と。

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ここの小道具は、ほとんど自作だそうで。
Amazonを含めて、何でも買えてしまう時代に、自分たちが何を必要とし、それをいかにして作り出すのか。
外注ではなく、内製することの豊かさたるや。
素材だけ集めてきたら、作れるんじゃないか?素材は自然からとってこれるのではないか?そしたらお金かからなくね?みたいなことを思う。

そんな、創る遊びを、一緒に楽しみましょう。

んでもって、一日の最後は、温泉にでも入りましょう。

文化と歴史の詰まったまちで、自然と対話を重ね、余白を作り、創造していく気持ちのある人がいたら、ぜひ連絡くださいませ。

サポートしていただいたお金は、加賀、石川、日本海側を活性化させる事業に使わせていただきます!