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旅17-民族と文化と自然の交差”町”

ボスニア・ヘルツェコビナに入りました。
ここはスロベニアやクロアチアと違い、多民族が融合している国。街の中にムスリム人とクロアチア人とセルビア人の境界がある国。暖かいドブロブニクから一転、曇り空のモスタルに入る。国境然り、ここはクロアチアではないと痛烈に感じさせられるのだ。

モスタルはスタリー・モストで有名な町。橋台がない橋である。

しかしこれは2004年に復元されたもの。1993年に破壊されたのだ。1993、つまりユーゴ内戦である。その名残が町のあちこちに残り、銃痕が生々しい。

今でも、このスタリー・モストの架かる川で民族の棲み分けがある。クロアチア人とムスリム人が分かれて暮らし、往来はないらしい。僕は橋の東側のミラン夫婦の宿に泊まった。でも、民族は聞けない。ただ、もう2か月以上欧州を旅してきたらから、この街のオリエンタルな雰囲気は居心地がいいし、ワクワクする。ヨーロッパじゃないみたい。中東旅行経験のある僕でも十分満足。

バスで30分のブラガイにはイスラム神秘教教団の修道院がある。欧州有数に水量の多い河と高い崖の下に小さな建物が隠れている。

そんな、この国は僕ら日本人と関わりのない国ではない。国旗の制定に日本政府が大きく尽力されているし、一種の信託統治体制下で僕らの代表も政体に大きな権限を持っている。更には、町中に走っている市内バスは日本からプレゼントされたもので、“From people of Japan”と書かれ、車体に日の丸が書いてある。

そして、ここは安い。クロアチアが高い分だけ余計にうれしい。そしてそして、飯がうまい。一般市民が食べる飯が安くてうまい。600円あれば腹いっぱいおいしい料理がレストランで食べれる。サラエボ・ビールは、チェコについでおいしい。ワインもうまい。

ヨーロッパに飽きた人、ドブロブニクに行きたいパッカーは是非是非、この国&この街に来ることをお勧めする。久しぶりに物々しい国境を抜けて違う国に来たことを感じるのもよいし、交差点ならぬ交差”街”でやはり違う国に来たことを深く深く静かに感じるのも1人旅の醍醐味なのだ。

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