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大学の充実すぎる教育プログラムのおかげで、挑戦が日常になった。

2024年3月15日に信州大学が提供する全学横断特別教育プログラムというプログラムの修了証授与式があり、そちらに登壇して、私が所属していたプログラムの活動報告プレゼンテーションをしてきたので、そちらについてコースの紹介もかねて報告します!合わせて自分が今何をしているかについても簡単に説明しようかと思います!

私が所属していたコースがすごく充実した内容のコースとなっており、かなり大学で成長できたと感じているので、入ろうか検討している人はぜひ参考にしてほしいです!

全学横断特別教育プログラムとは?

他学部の同期生や先輩と交流し、地域や世界で先進的な取り組みやリアルな課題を学びます。
本プログラムは、意欲のある学生が、自らの専門領域学部等での学修に加えて、専門分野を超えた知や分析視点を獲得し、学術に対する深い理解と経験を養うための学習機会を提供するものです。持続可能な発展や経済・社会と関連する環境分野、地域社会やグローバル社会の未来を創造するための知識、品格、実践力を持った高度キャリア人材の育成を目指します。

全学横断特別教育プログラム推進本部長の説明

要するに自分の専攻以外の分野での学習を他学部の人とも一緒に行うプログラムです。提供されているコースは以下の5つです↓

  • ローカル・イノベーター養成コース

それぞれのコースパンフレットは以下から確認可能です!
https://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/general/se-program/assets/pdf/pamphlet_2023.pdf
  • グローバルコア人材養成コース

  • 環境マインド実践人材養成コース

  • ストラテジー・デザイン人材養成コース

  • ライフクリエイター養成コース

全体のコースに関する詳しい説明はこちらから↓

これらのコースは学長もかなり力を入れているコースであり、信州大学の教育制度の中でもかなり重要な役割を担っています。というのも、信州大学は長野県全土にキャンパスが広がっており、学部ごとにキャンパスが違うため、1年生は全員松本に通うものの、2年次以降はそれぞれのキャンパスに籠もりきりとなり、全く学部間の連繋がありません。それ故にこのプログラムは自分の知見や価値観を広げるために非常に重要なプログラムとなりました。

https://www.shinshu-u.ac.jp/guidance/guide/より引用

ちなみに、このコースに入る際は、特別な要件はなく、入りたい旨を伝えて、コースごとに定められている履修必須科目をとりさえすれば、問題なくコースの仲間入りです。基本的に1年生からコースに入るのですが、僕は2年生からでも入らせてもらえたので、入りたい熱意さえあれば大丈夫だと思います!

コースの掛け持ちも可能で、私はストラテジー・デザイン人材養成コースグローバルコア人材養成コースを受講してます。中には3つ掛け持ちするツワモノもいるが、自分の興味やキャパシティに合わせて選んでみることをおすすめします。

そして、今回のプレゼンではストラテジーデザイン人材養成コースの活動報告を行ったので、それについて共有します。コースの授業を行っているときは特に何も感じませんでしが、あらためて振り返ったとき、とてもいい経験をさせてもらっており、今の自分の人生に間違いなく大きな影響を与えているなと感じたため紹介します!!

ストラテジーデザイン人材養成コース紹介

前提として、このコースはまだまだ誕生して間もなく、私もこのコースの1期生であることから、今後コースが変更される可能性が十分あります。参考程度に見ていただければと思います。

赤字は集中科目

1年次は一般教養の授業から認定科目として該当しているものを合計8単位とれば大丈夫なのですが、おすすめは「地域のトップリーダーをつなぐ」です。これと3年次のENGINEインターンを取れば、同時にENGINEプログラムを修了することができます!!

ENGINEプログラムは、地域・人を中心とする「データ・オリエンテッド」な思考力と、「ハート・ドリブン」な連携力・突破力を、次代を創出する人材に必要なコア・リテラシーに位置づけ、その上で、変化への対応力・突破力の在るトップ・リーダー人材を育成するプログラムです。

地域基幹産業を 再定義・創新する人 材創出プログラム 「ENGINE」 (engine-prgm.jp)

文部科学省「大学による地方創生人材教育プログラム構築事業」の選定事業にもなっている重要なプログラムです。


2年次は夏休みと春休みに合宿があるのが特徴です。3年次は前期に課題解決型インターンに参加することが条件です。自分で見つけて来るのもありですが、大体の人は大学が提供するENGINEインターンと呼ばれるインターンを履修します。私もこれを履修しました。

2年前期から2年後期にかけて「大しごとーく」は私が、2年の途中から入ったこともあり、あまり参加できなかったため具体的な説明はお伝えできませんが、大しごとーくでは、信州で活躍する地域企業のブースが一挙に大学に集まり、企業さんと大学生が仕事に関するあれこれについて話し合う大規模なイベントです!これの企画・運営、アンケート分析などを他のコース生とも連携してすべてやります。

1年次のゼミでは株式会社のNECさんと、プロバスケットボールチームである「信州ブレイブウォリアーズ」と信州大学と連携して、実際にブレイブウォリアーズの試合に参加し、NECさんが準備した機材で来場者の分析を行い、提供していただいたSNS分析ツールも活用して、課題を調査して、授業を通じて学習したロジックツリーロジックモデルといったツールで企業に改善案を提供しました!論理的思考法の獲得と、データの簡易的な分析手法を習得できました。

続く2年前期のストラテジー構築実践Ⅰでは、北軽井沢に位置する宿泊型ミーティング施設「TAKIVIVA」にて、オーナーである「有限会社きたもっく」さんに対する、新規事業を提案する3泊4日の合宿を行いました。「リトリート」と呼ばれる、「日常とはかけ離れた環境に身を置き、心身のリフレッシュを目的としたの体験」が今回のテーマで、テーマに沿った事業を提供しなければならなかったのですが、そもそもリトリートとは何か?という哲学的な思考とリフレーミングを通じて再定義し、その上できたもっくという場所でどういったことができるかについて熟考しました。そこから、自由に問をたてるアート的思考と、プロダクトや場所に対して徹底的に理解しようとするデザイン的思考がかけ合わさった側面を見いだせたのは非常に興味深かったです。起業は無形のアートでありデザインであるのだなと痛感した。

なお、「TAKIVIVA」という場所は非常に洗練された思考や思想に基づき設計されており、国内外を始め様々な賞を受賞している施設です。周辺はTAKIVIVAのみならず、きたもっくが運営しているキャンプ場など様々なレジャー施設があります。ぜひ、足を運んでみてください。感動すると思います!!

2年次の後期は、松本市にあるホテル「翔峰」という場所で、株式会社BIPROGYさんと信州大学が提携して、未来洞察ゼミという合宿を2泊3日で行いました。BIPROGYの社員さんと、他学部の学生が共に起こりうる未来像について喧々諤々と議論した時間はかなり有意義でした。個人が持つ知識や、スキャニングやリサーチなどを通じて得られた情報を基に、どんな未来が来るか想像力を持って推測・考察をしたため、諸分野の最先端の技術や情報・現状を理解することができ、そこから未来をデザインする創造的思考力が高まりました。以下が提案したものの1例です。

あくまで予測です。このようなスライドを別分野も含め5枚ほど作成

Miroというオンラインでホワイトボードを表示させて作業を進めるアプリケーションを活用しました!使いやすかったので、リンクを乗せておきます!

3年生は、ENGINEインターンと呼ばれる、信州大学、金沢大学、富山大学の学生とともに地域をフィールドに、地域の企業とともに課題解決を行う3ヶ月間のインターンシップに参加しました。期間中に長野、富山、金沢すべてで合宿を行うというハードスケジュールですが、とても充実したものになるかと思います。フィールドワークも必須なので、フィールドワークでさらに新たな場所に訪れたりなど非常に活発に足を動かすプログラムです!
他大学の学生や教職員、企業、団体などあらゆる人と関わり議論を行うことができたため、自分の視野が広がり、地域の抱える課題の解像度があがりました。また、このプログラムが優れているところとして、充実した事前準備と、徹底した事後振り返りがあると思います。
参加前に、詳細に目的と目標を設定し、どのような力を伸ばしたいかを宣言し、事後は、その力がどれだけ伸びたか、目的がどれだけ達成できたかをグループメンバーとの意見交換を通じて可視化したため、自分の成長が見える化され、正確な自己分析を行う絶好の機会となりました。

最後に全体的な感想ですが、論理的思考力、批判的思考力、創造的思考力などのソフトスキルが実践の舞台でかなり鍛えられたかと思っています。また、このコースに入っているだけで、かなり地域のイベントの情報やインターン情報が入ってくるので、挑戦の土台がたくさん用意されているのもこのコースの大きな特徴です!!
提供されたイベントの参加などを通じて、自己肯定感が上がり、自己理解が深まりました!

ただし、このコースの課題としては、データサイエンティストのような人材育成を目標とはしているものの、アウトプットを重視しすぎているためか、本質的なデータに関する知識があまり身につかないことがあります。今後改善される可能性がありますが。

これにて、晴れてコースを終了!というわけですが、このコースのおもしろいところは、終了書であるバッチ(オープンバッチ)がNFTにて提供されることです。そのため、デジタル上でのバッチの検証ができるため、紙で証明書を発行する必要がなく、SNS等などで公表できるのが大きな特徴です。NFTやDAOといったweb3技術に興味のある人間からしたら大興奮の代物です笑

ストラテジーデザイン人材養成コースのNFT証明書
ENGINEプログラムのNFT証明書

現在の活動

1.データ分析の学習

ストラテジーデザイン人材養成コースの課題で指摘した通り、データ分析に関する知識を学習する機会がコース内にはありませんでした。
そのため、統計的な分析手法(重回帰分析やP検定)などはわからないままなので、現在は就活サイト大手の「dodaキャンパス」が提供する300名限定のデータサイエンス人材育成プログラムに参加しています。

簡単なプログラミングを用いたデータ分析について学習するプログラム

このプログラムではグループ学習のスタイルで進められており、参加者と共に、提供された教材を見ながら、与えられた課題をグループで解いてプレゼンするという3ヶ月のプログラムになっています。

グループ学習なので、勉強を怠ると迷惑がかかることから、着実に学習を進められるメリットを感じています。また、大学や学部もバラバラの学生との協働なので、同じ大学の仲間や長野という地理に固定されているところから解放された形での議論が展開されるため、非常に新鮮であったと同時に、固定観念は同質なコミュニティに依存していると即座に形成され、それを剥がし落とすことが難しいことに気づきました改めて、定期的に自分と全然違うバックグラウンドの人がいるコミュニティに出入りすることの重要性を理解しました

2.メインの活動

改めてですが、マレーシアに1年間留学に来ています。こちらはグローバルコア人材養成コースの修了要件となっています。
マレーシアにした理由は、留学したい熱意が有り余っているのはいいものの、全然お金がないので、物価が安い国がよかったことと、英語の練習をしたかったので、英語が公用語に入ってい国がよかったことの条件があったのがマレーシアだったからです。ここでは、自分の専攻である土木に限らず非常に幅広いことを学んでいます。

また、マレーシアで勉強している傍ら、ストラテジーデザイン人材養成コースで長野県塩尻市でフィールドワークしたご縁がありまして、関係人口創出事業として「Terminal DAO」プロジェクトをするお話が上がったときに、脳死で手をあげて、今でもファウンダーとしても関わっています。
今後の「Terminal DAO」の動きはここから確認できるかと思います↓

DAOというのはブロックチェーンと呼ばれるweb3技術を活用した新しいオンラインベースのコミュニティのようなものなのですが、いまやDAOやNFTなどのweb3技術は、いち地方自治体が注目するほど、浸透してきており、私はそれが社会課題を解決するうえで有用な技術になるのではないかと考えています。

そのため、web3についてより深く学習し、社会にどう役立てていけるか議論するコミュニティを信州大学のサークルとして作ろうとしています。また、塩尻市以外にも山古志村や松島市中島などありとあらゆる地域で、web3関連のプロジェクトが生まれているところに着目し、web3先進地域の修学旅行を行う企画をしています。

また、大学の運営は、信州大学は基本的に学長を主体とした運営組織の実質独裁体制で進んでいるのですが、大学の第一義的存在である大学生が大学の意思決定に関われないことに疑問を感じ「補助的にDAOを用いた民主的な意思決定による大学運営を進めることができるのか?」という実験を行おうと思っています。

このコミュニティは信州大学生以外にも学生、教職員を問わず、誰でも参加できるオープンなコミュニティにしたいと考えていますので、興味ある方は連絡していただける嬉しいです!!


全体的な所感として、信州大学は挑戦の土台をたくさん用意しており、成長したい人にとってはうってつけの大学だと感じています。本当にたくさんのことにチャレンジさせていただき、多くの人に出会ったことで視野が広がり、また自己肯定感も上がりました。そのおかげで、自分らしく前向きに生活できるようになったかと思います!おかげで、挑戦が日常になりました。

何かチャレンジしてみたい人は、大学や地域で提供されているプログラムを覗いてみてください!勇気をもって踏み出した一歩が、新たな世界と成長への道に繋がっていくと思います!

今回も読んでいただいてありがとうございます!!

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