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死んでしまうなら

「いつか人は死ぬ」って、
誰かがしきりに唱えてた。
あぁ、どうせ死ぬのかと
その時僕は悟った。

だったら、だったらどうか、
死んでしまうなら、
君の手で終わらせて欲しいと、
君の腕の中で願うばかりで。

僕の涎と
汗と
涙と
血と
愛液と

君の涎と
汗と
涙と
血と
精液とで

真夜中
真夜中 心がぐちゃぐちゃになったのを解く為に、
真夜中 少しの間だけ
真夜中 僕のことを喰らい尽くして欲しいのって、
真夜中 人任せに思った。
真夜中

僕の首を絞めて、少しのキスでイかせて。
そしたら僕の中を君のぐちゃぐちゃな液で
いっぱいにしてくれて構わないから。

どうせ君は僕のこと、殺せないもんね!
君は君の中のセーフティゾーンってやつでしか動けないから。

まだ僕の命が終わらない安心感。
僕ってずるい大人になっちゃったね(笑)
大人になるふりができちゃった。
大人になっちゃったから人になっちゃった。

僕はずるい人。

「いつか人は死ぬ」って、
誰かがしきりに唱えてた。
あぁ、どうせ死ぬのかと
その時僕は悟った。

だったら、だったらどうか、
死んでしまうなら、
君の手で終わらせて欲しいと、
君の腕の中で願うばかりで。

なんだか、そのまま僕をプレスして
コンクリートに沈めて東京湾に流してくれって
なんとなく思って眠ったんだ。

全部、僕の妄想。



※カンザキイオリ「成長痛」の二次創作です※

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