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もしもブラックホールに落ちたら・・・

「もし・・・なら」は、定番の語りです。個人的には、タモリの「世にも奇妙な物語」を連想します。

科学でこのフレーズをを使うと真っ先に思い浮かべるのが・・・タイトルの表現です。

SFの玉手箱ともいえる「三体」でも、このお馴染みのサブストーリーがオマージュのように登場します。(ネタバレはなしで)

映像でいえば、「インターステラー」でも主人公がブラックホールに落ちた様子が描写されています。

映画ではまさかのトンデモ展開ですが(ネタバレはなし)、リアリティのある映像をNASAがガチで制作してくれたようです。

日本語メディアでも紹介されてました。

まず、超高密度天体ブラックホールの基本について。

一定の閾値(イベントホライゾン)を超えて近づくと、光すらも抜け出せなくなります。それ以上は過去に触れた記事に委ねます。

一番不思議なのは、高密度であるため、時間と空間が一般相対性理論に従って相当ゆがんでしまうことです。

時間については、閾値を超えて落ちる人の時間はそれを外から見ている人より相対的に遅くなり、ほぼ止まっています。
上述のSF作品三体ではそれを使った皮肉な結果をネタにしています。

もう1つの空間についても奇妙なことが起こります。

例えば、頭から垂直にブラックホールに落ちたと仮定すると、重力の強さが体内の位置で異なるため、頭からつま先を引き延ばした「スパゲティ状態」になるとたとえられます。
ふざけた名前ですが、ちゃんとした用語でWikiにも載っています。

NASAが今回生成した動画では落ち込む物質自体は描写されてないので(1人称の動画)、上記Wikiに載っている簡単な動画をのせておきます。

上記Wikiサイト内のアニメーション

ちなみに、ブラックホールほどではありませんが、地球上も重力(主に効くのは太陽と月)の強さはことなり、それが波の原動力「潮汐力」となっていきます。

では、実際のNASA動画です。VR版(360度)よりは2次元版のほうが分かりやすいです。

ブラックホールにも小中大とサイズがあり、今回は我々が属する天の川銀河の中心にある超大質量ブラックホール(太陽の約430万倍)に飛び込む様子です。

NASAが保有する気象解析用のスーパーコンピュータのうち0.3%相当の処理能力を使って、5日間を要したとのことです。PCの性能だと10年超かかるらしい、です。

リアルに人間や天体が近づくと、残念ながら麺のように引き延ばされる以前に熱で溶けて気体になるでしょう。その想像した動画解説もみつけたので載せておきます。

リアルに考えるとぞっとしそうなので、いったんここまでにします。

いずれにしても、ブラックホールだけでなく、地球外の宇宙空間をVRなどでもっと気軽に楽しめそうですね。

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