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2024年にデビューするロケットがやばい

この1週間は、日本の月着陸船SLIMの話題で持ちきりでした。
2月15日には、日本の基幹ロケットH3も二回目の挑戦を行います。

H3に至る日本のロケット史について過去に投稿したので、関心のあるかたはぜひ眺めてみてください。

日本以外でも、2024年は注目のロケットが続々と打ちあがる予定です。

とあるサイトがまさにその特集記事を載せていたので紹介します。

今年デビュー(昨年までに打ち上げ失敗も含む)するロケットで特に注目株を上げているので、要約しておきます。

1.ULAバルカン
1月9日に打ち上げ成功しました。民間月着陸船ペレグリンと宇宙葬企業の積み荷を運びました。ペレグリンは残念ながら月面着陸計画は失敗しました。

2.オリエンスペース グラビティ-1
中国で最大の民間ロケット会社によるものです。
中国は国家プロジェクトばかりが話題になりますが、民間でもこのような力強い動きがあります。
今回は国家からの受託で、3基の気象衛星雲耀1号の軌道投入に成功しています。

3.H3(JAXA)
2023年3月のデビュー戦は失敗に終わりましたが、今回原因特定がある程度終わり、二度目のチャレンジです。JAXAが取りまとめをしていますが、民間の三菱重工が開発初期段階から本格的に入った民間の力を生かしたケースです。

4.ニューグレン
ジェフ・ベゾスの創ったブルーオリジンの新型ロケットがついにデビューします。
新たに Amazonから移籍(会社としては別法人です)してここのCEOに着任したの Dave Limp が指揮をとっています。
特徴はこれもSpaceXのファルコンシリーズ同様再利用可能な設計です。

5.アリアンスペース アリアン 6
EU(宇宙機関ESA)にとってメインロケットにあたるアリアン5の後継機。開発が4年以上遅れており、満を持して今年初打ち上げ予定です。

6.ABLスペースRS1
老舗の宇宙・航空会社ロッキード・マーティンが支援するABLスペース・システムズという会社が開発した小型ロケット。2023年に初飛行の試みが失敗したが、今年は再挑戦の予定。

7.Galactic Energy Pallas-1
民間の中国企業Galactic Energyが開発する中型ロケット。企業としては中国で二番目に衛星を軌道投入させた実績を誇る。

8.Rocket Factory Augsburg RFA-1
ドイツの小型ロケット開発企業。今回が初挑戦。

9.ISAR Aerospace Spectrum
同じくドイツの企業で中型ロケットを開発。ノルウェーのアンドヤ宇宙港(スペースポート)から打ち上げ予定。

10.HyImpulse SL-1
さらにドイツ企業。あまり今までWatchしてこなかったですが、ドイツすごいですね。どこかで深堀してみたいと覆います。
今回は2025年の軌道実験に先立つサブオービタル(軌道にのらずそのまま地球に戻ってくる)飛行が目的。

11.Skyroot Aerospace Vikram-1
インドのハイデラバードにある小型ロケット開発企業。シリーズは過去から開発しているがこのタイプは今年デビュー。

12.Gilmour Space Eris
オーストラリアの企業で目下打ち上げライセンス申請中。(国ごとにルールがあります)
3月に小型打ち上げロケットを計画しており、自国の発射場で打ち上げ予定。国家的に注目しているプロジェクトです。
余談ですが、隣のニュージーランドは最北部に発射場があり、米国民間企業ロケットラボが愛用しています。

13.Skyrora XL
英国の企業で、年末までに軌道への打ちあげデビュー戦。

14.Orbex Prime
英国に本拠を置く同社はバイオ燃料が特徴。独自の宇宙港も開発中で、早ければ今年ギリギリ間に合うかも。

15.TLON Aventura-1
アルゼンチンのロケットスタートアップ企業。2024年に軌道飛行の可能性を検討中でこちらもギリギリ。

ということで、世界で、しかも今まであまり耳にしない国(とそこの企業)が取り組んでいることが分かりますね。

時間が無限にあるならすべての打ち上げを見に行きたいですが、まずは種子島で予定されているH3の打ち上げを現地で見れることを今から待ち望んでいます。

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