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透明な生物。透明なディスプレイ

透明人間は、SF作品としては定番ですが、もはやSFではありません。
生物を透明にする技術は実験レベルではすでに進められています。
過去に触れた投稿を紹介しておきます。

透明にするには、下記が主な方針です。
・光(可視光線)を阻害する物質を除去(生物なら皮質系を溶かす)
・光の散乱を使って透明っぽく迷彩

基礎研究や軍事的な用途が中心だと思いますが、実は生活家電でも透明な●●が登場しています。

TVです。

実は毎年開かれる世界最大の電子機器見本市CESでもこのTVが目立っていました。
1つだけ、紹介記事を載せておきます。

この透明なTV、以前から発表はされていましたが今年から本格的に投入されていきそうです。(特にLG)

静止画だとそのすごさが感じにくいので、ぜひ動画をみてください。

手品のようですね。床の間のTVというよりは、空間ディスプレイとして用途が広がりそうです。

CESでは韓国の二大電子機器の巨頭サムスンとLGが張り合うかの如く積極的に展示していました。

LGは今年から販売に踏み切るようですが、サムスンはもう少し市場投入は先になりそうです。

サムスンが採用した技術は「マイクロLED」と呼ばれます。LEDは我々にお馴染みの発光ダイオード(もうほぼ交通信号もLEDになったのでは?)を指します。

ざっくりいうと、このLEDを約10μm(マイクロメートル)にまで微細化する技術です。

解説記事を1つ載せておきます。記事内にある通りこの2社以外に主要な家電メーカーは軒並み開発を進めています。

特に、従来のLEDとの違いはこちらの図が分かりやすいです。

上記記事内の図

微細な加工が必要であることから、まだ大規模化または大量生産の段階にはないようです。
個人的に注目しているのがこの量産化で重要な技術を持つ東レの動きです。


そして、家電メーカや素材産業以外でもこの技術に注目しているテックジャイアントがいます。

Appleが、このマイクロLEDを使ったディスプレイ技術を売りにするLuxVue Technologyを2014年に買収しています。

相性がいいのがディスプレイ面積が小さいApple Watchですね。ただ、今回の透明化という意味ではそこまで恩恵は受けないかもしれません。

以前に量子ドットを使ったディスプレイの話をしました。

そして今回の透明ディスプレイが出回ると、我々の日常生活に文字通り彩を与える日がきそうですね。

今からその使い方を夢想するのも楽しそうです。

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