見出し画像

余命十年/僕には恋愛が分からない。

▷『余命十年』 映画館で鑑賞

▷『皆泣いていたけど、僕は泣くことが出来なかった』
76点/歌と映画のリンクは凄かった。

▷あらすじ
『彼女は最後の10年を生きる。まるで人生の始まりみたいに。』

▷徹底感想
久しぶりに邦画を映画館で観ました。下馬評から結構人気もあり、『泣けるな、これは』と期待して観に行ったのですが、ハードルを上げすぎてました。泣ける所は、あったのですがカメラワークに集中しすぎて、キャラの心情描写が出来ていないことと、自分はあまり美しい恋愛をしていなかったので、全然共感が出来なかったです。

まず、女の子の茉莉さんが、久方ぶりに病院から退院し、人々と接点を持ち始めます。そこに行った、同窓会で男の子和人と出会って、恋愛に発展していきます。

しかし、和人は自殺願望があり、一度自殺未遂をし、和人は親とも絶縁状態で、何の関係も持っていない東京に住んでいる茉莉さんが呼ばれて、彼女は落胆します。
何故なら、彼女は未だに治らない病気に患わっており、余命10年と言われていました。それなのに、何の病気もかかっていない男の子が自殺をする現場に来ます。ここで、自分は死ぬ運命なのに、彼は何も病気を抱えていないのに自殺をするという怒りを感じました。。

普通なら、そこで関係を切りますが、もう一人の男の子が二人の関係を良くするために、もう一度会わせて、関係を良くします。
そこから徐々に仲良くなり、恋愛に発展するかと思いきや、茉莉さんは拒否をします。

何故なら、この時の茉莉さんは誰にも病気のことを伝えておらず、和人は病気のことを知らないから、恋をしたいけど、何故か拒否したがる女性だと認識していしまいます。

ここから、和人は悩み、自分の人生を見直しながら、自分のやりたいことを始め、そして彼女の病気を知り、恋愛できるかと思えば、彼女は亡くなる寸前で、最後の言葉を伝え、その後、彼女が生前書いていた『余命10年』が発売されて、和人が手に持ち、終了します。

で、隣の人を見ればバンバン泣いていて、僕は『これ、和人の恋愛が少し不甲斐ない。そして、物語のペースが遅いところもあれば、早くなる時もある、何か構成が少し整っていない』という考えが浮かび続けて、泣くよりも疑問が残ってしまいました。

何故茉莉さんは、自分の病気を伝えないのだろうか?正直辛いと思いますよ。病気を話すことは。しかし、和人は疑問でしかないんですよ、拒否され続けるのは、理由もなしに。だから、正直に伝えて、彼が理解して、今後の動向を見れば良かったんですよ。そうすれば、和人の今後の動向も分かりやすく、観易い展開できたと考えます。

もし自分がこのキャストを使うなら、家族の物語も良いと感じました。特にお姉ちゃんは良いキャラしていて、素朴な父、娘思いの母。ここから、物語の展開は上手くいくのでは。そして、周りのキャラが、邪魔したり、恋愛をするかと思いきや、彼女の病気の辛さや人とは違う自分を表現でき、十分自分にも刺さる作品になると考えます。

特にこの映画で良かったのは、恋愛ではなく自分がいなくなってしまうというという感情と生き続けたい感情、そして、周りの感情が混ざり込むシーンが一番心に刺さりました。

個人的に藤井直人監督は良い監督だと思うのですが、恋愛系は微妙なのかもしれませんね。社会風刺系は好きなんですけどね。

▷まとめ
泣けることが出来なかった、『余命十年。』書いている内に、疑問が沸き上がりすぎて、涙よりも?が多かったです。
感動系の映画が好きならお勧めですが、恋愛映画が得意じゃない人には、お勧めできないです。

しかし、主題歌は完璧すぎます。それで全て持っていかれた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?