栽培スケジュール②耕運

種まきとほぼ同時期に行う作業が耕運です。
トラクターに乗って、5月10日頃~月末までに1回耕します。深さは5センチ前後の浅め。一面に覆われた草の根が土を耕してくれるので、深く耕さなくてもフカフカになります。草の背丈が30センチあれば、土の中で根も深さ30センチまで伸びるそうです。

5月初旬の耕運前の田んぼ。色んな雑草で一面覆われている



一般的には稲刈り後の秋に1回、春先に1回、代かきまでにもう1回、少なくとも計3回は耕してる人がほとんどです。その理由は、稲ワラを分解するためが多いと思います。
うちも以前は冬に1回耕してましたが、たまたま忙しくて耕せなかった田んぼと比較して収穫量が全然変わらないことに気づいてやめました。いや、成績が変わらないというのはどちらかというと後付けの理由で、耕してない上記写真のような草だらけの田んぼのほうが美しいと思ったからです。そこには単に草が生えてるだけじゃなくて色んな生き物の楽園になっています。
生物多様性というワードをニュースなどでもたまに聞くようになりましたが、自然栽培の田んぼでは意識しなくても勝手に多様性ができています。

考え方


書きながら思いついたことを付け足していってるので、散らかった話になりがちですみません。
逸れたついでにさらに書き加えたいと思いますが、どこまでシンプルな作業体系にするかが自然栽培をする上で、稲の成育のためにも、経済的にもかなり重要です。
シンプルにするために必要な思考としては、現状の中で不要と思うものを削ぎ落とすことの積み重ね。
単純に削ぎ落とすだけなら簡単ですが、そんな簡単な話ではなく引き算と足し算を組み合わせる必要があります。例えるなら、1の作業を足して2を引くことができれば、合計マイナス1することができます。
今のは時期を無視した発想ですが、繁忙期の作業を減らすために閑散期の作業を増やす、ということもあります。ひたすらそういうことの積み重ねです。農業は単純労働のように見えると思いますが、かなり頭を使います。他の業種に携わったことが無いんですが、案外通じる部分はあるのかなとも思ってます。

ちょっと話が逸れてしまいましたが、耕運は5月に1回、6月代かき前に1回が基本です。去年は手が回らず6月の耕運を減らした田んぼもありますが、成育に大きな差を感じることはなかったので今年は耕運1回をベースで進めたいと思っています。
次回は代かきについてです。

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