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振り出しに戻る?

自粛生活を送っていて思い出すのは、小学校中学年頃の生活です。
私は徳島の海側で生まれ育ちました。
どこへ行くのも遠いし、共働きの両親の代わりに面倒を見てくれていた祖母が私の外出を嫌うので、学校や塾以外はほぼ家にいました。
家で手伝いをする以外はテレビを見たり本を読んだり姉と血湧き肉躍る喧嘩をしたり。
私の現在送っている自粛生活は、これにもう少し家事の負担が増え、在宅の仕事があり、テレビや本の代わりにネットがあるいうかんじでしょうか。
あ、あと、姉とは住んでいませんね。
もとの生活に戻っただけ、もしくは似た生活になっただけと日々思い、受け入れようとするのですが、その片手をひっくり返してしまいます。

先月末まで倉本聰原作ドラマ「やすらぎの刻〜道〜」がテレビ朝日系列で放送されていました。このドラマは現代版と昭和〜現代版の二部構成になっていました。
その昭和〜現代版の最終回で高齢になった主人公のもとに、戦時中出征するのが嫌で自殺した兄が現れます。
「戦争が終わってから今までのことはぜーんぶ嘘じゃ。こんな機械ばかりでうまくいくわけがない。家族もみんなバラバラじゃ」
はっきりとは覚えていないのですが、このようなことを言っていたと思います。
現在、機械ですぐ解決できないものに翻弄され、離れた家族とは簡単に会えない世の中になりました。
このドラマは1年間放送されていたのですが、近い未来を予言するような展開がいくつかあって、脚本家が巨匠ともなると、虫の知らせがするのだな、凄い感性だなと思っていたのですが、最後の最後で1番強烈なメッセージを送ってきたと今になって驚くばかりです。
この騒ぎの結末はどうなるのか読めませんが、振り出しに戻らざるを得なかった時、人間はどのような選択をして生きるのか、私には予想も出来ませんが心を平坦にして待ち望みたいと思っています。

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