観光地のおみやげ
観光旅行でお土産屋さんに入ると、その土地の美味しそうなもの、民芸品などが並んでいるが、中にはどこにでも売っているようなキーホルダーやマスコットも売っている。
私はこの「どこにでも売っているお土産」に対して反抗心を持っていた。
わざわざここに来て、こんなチープなキーホルダーなんて誰が買うんだろう、私は絶対に買わないぞ、と思っていた。
高校の修学旅行が北海道だった。
小樽のオルゴール館でお土産を探していたとき、友達がプラスチックのキラキラしたゾウのキーホルダーをお土産に買っていた。
衝撃だった。
正直に言うと、え、嘘じゃん。そんなの、どこにでも売ってるよね?と思った。
しかし、友達は「可愛いから買っちゃった!オルゴールじゃないけど、見たら思い出すものだったら何でもいいと思うんだよね。」
これも衝撃だった。
そうか、お土産って何もそこで何を買ったかが重要なんじゃなくて、そのときに何をしたかを思い出すための鍵みたいなものなんだなと。
周りに配るお土産は特産品のほうがイメージしてもらいやすいかもしれないが、自分のお土産を買う時は行った本人にまで「説明的な」お土産でじゃなくていいのだと。
その後は、肩の力を抜いてお土産を探せるようになった。
『観光地のおみやげ』
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